今年1月まで文部科学事務次官だった前川喜平氏は、朝日新聞のインタビューに応じた際に、文部科学省が最短のスケジュールで獣医学部新設を実現するよう、内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われたと述べた。公平・公正であるべき「行政がゆがめられた」という。
安倍首相と内閣官房長官は否定しているが、野党と現地メディアから批判を浴びている。民進党の蓮舫代表は参院で、加計学園が首相から特別に配慮されたかをはっきりさせなければならないと述べた。民進党、共産党、社民党などの野党4党は前川氏の証人喚問を求めているが、与党・自民党はこれに応じていない。
安倍夫妻は先ほど、森友学園の国有地取得問題に巻き込まれていた。その主役である森友学園の籠池泰典理事長は今年3月に証人喚問を受け、安倍首相が昭恵氏を通じ100万円の寄付金を送り、「安倍晋三記念小学校」に資金援助したと証言した。また「政治の介入」により、政府から学校建設用の国有地を極めて低い価格で取得できたという。
日本メディアは、森友学園と加計学園の問題は、安倍首相と自民党の「一強」という政治構造により、行政環境が権力により捻じ曲げられた現実を反映していると伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年5月31日