〇 600年続く老舗、最初は「皇室の御用菓子」だった
東京で住み始めて20年あまり経つ周華氏は、日本の寧波友好会のメンバーで、当時、川島氏一行が中国を訪れた際に通訳を務めたという。彼は、「塩瀬饅頭は、日本で600年あまりの歴史を誇り、最初は皇室の御用菓子だったが、その後民間にも広まった」と話した。
周氏は以下のように続けた。
「塩瀬饅頭には、さまざまな価格帯、型番、風味がある。日本各地の大型百貨店で販売されており、『高級菓子』の部類に入る。各売り場の塩瀬饅頭販売カウンターには、林氏饅頭の歴史について書かれた小冊子が置かれており、買い物客に配布されている」。
「京都には、饅頭屋町という名前の場所があり、『塩瀬ビル』という名前のビルがある。塩瀬饅頭を販売しているほか、ビル内には茶室が設けられており、茶道教室が開かれている。奈良・漢國神社の鳥居前には、『饅頭の祖神 林神社』と書かれた石碑があり、漢國神社の境内には林神殿があり、饅頭製作技術を日本に伝えた寧波出身の林浄因が祭られている。毎年4月19日、神社では『饅頭まつり』が開催され、日本の各地からやって来たお菓子屋さんが紅白まんじゅうを献上し、参拝客に無料で配られる」。
林氏の子孫が日本で営むまんじゅう店がこれほど繁盛していることから、黄賢村の村民も、林氏饅頭の看板を上げることを切に望んでいる。黄賢森林公園には、「饅頭館」と「伝承館」が設置されており、村民は、まんじゅうを販売する一方で、寧波人が日本のまんじゅうの元祖となった経緯を来場者に紹介している。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年6月12日