日本の海上自衛隊が9日午後に発表した情報によると、日米両国の海と空の戦力は3−9日にかけて、西太平洋で大規模な共同訓練を実施した。軍事専門家の杜文竜氏は中国中央テレビ(CCTV)のインタビューに応じた際に「米日の今回の訓練には、朝鮮半島に軍事圧力をかける狙いがあった。訓練がさらに南に延長し沖縄県に達すれば、中国の同地域における活動をけん制する狙いがある」と指摘した。
情報によると、米軍の空母「ロナルド・レーガン」と海上自衛隊の準空母「ひゅうが」、イージス駆逐艦「あしがら」は3−9日にかけて、日本海から沖縄東部の海域に南下しつつ訓練を行った。
米日の空母の西太平洋における共同訓練には、どのような狙いがあったのだろうか。
杜氏は「米日の訓練には、朝鮮半島に軍事圧力をかける狙いがあった。訓練がさらに南に延長し沖縄県に達すれば、中国の同地域における活動をけん制する狙いがある。米日のこの海上混合艦隊は、中国海・空軍が西太平洋に出入りする主要ルートに一定の影響を及ぼす」と述べた。
また航空自衛隊が9日発表した情報によると、航空自衛隊が沖縄県那覇基地に配備しているF-15戦闘機とE-2C早期警戒機も6日より出動し、ロナルド・レーガンのEA-18Gと実戦を想定した戦術訓練を行った。テレビ朝日によると、EA-18G電子戦機には敵のレーダーを妨害する装置が搭載されており、航空自衛隊が同機と共同訓練を実施するのは極めて稀だという。杜氏は次のように分析した。
EA-18Gグラウラーは、米海軍の綜合作戦能力が最も高い電子戦機で、特定の無線電波を正確に制御し、かつ盗聴を行うことができる。これは従来の電子戦機との最大の相違点だ。自衛隊はこの時期に、米軍EA-18Gとのいわゆる「共同作戦」を大々的に発表したが、これには日米の共同作戦がかつてないほどの水準まで達していること、それからF-15とEA-18Gを組み合わせることで高い作戦能力を形成でき、半島で戦争が勃発すれば敵の偵察・早期警戒システムを攻撃できることをアピールする狙いがある。
米日による海と空の各種共同訓練が最近激増しているが、これが長期化すれば日米間の共同作戦関係は共同から融合の状態に移り変わる可能性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月15日