店員が料理の名前も覚えられず、なかなか料理を持ってこず、持ってきても注文とは違う料理が出てくると、普通の客なら怒ってしまうだろう。ところが、日本に最近、そのようなことが「普通に」起きてしまうレストランが登場し、話題になっている。国際在線が報じた。
東京に登場した「注文を間違える料理店」は、名前を見ただけで、普通のレストランではないことが分かる。このレストランは、外観や厨房はごく普通であるものの、店員6人が全員高齢の女性である点だけは他のレストランと少し異なる。客が来店すると、この女性たちがやさしい笑顔で迎えてくれるものの、彼女たちは自分がここで何をしているのかさえ忘れてしまうことがあり、注文を何度も確認することも日常茶飯事という。
それでも、このレストランに来る客はみんな我慢強く、怒るどころか、やさしく対応し、自分で注文したい料理を紙に書いてあげることもあり、最終的に注文を間違えていても全く怒らない。
それはどうしてなのだろう?実はこの高齢の女性6人はみんな認知症を抱えている。認知症になると、記憶障害や思考力低下が起き、日常の生活にも影響が出る。
そういった事情を知ってやって来る客たちは、注文に時間がかかったり、店員が注文を間違えたりしても、決して気を悪くすることはない。中には、「本当に注文したものが来るのかという点も含めてワクワクする」という客さえいるという。