中国は昨年日本の新幹線プランを打ち破り、東南アジアで建設する初の高速鉄道プロジェクト、インドネシアのジャカルタ〜バンドン間高速鉄道の全区間の建設許可証を獲得した。インドネシアはその後、日本をジャカルタ〜スラバヤ間の中速鉄道プロジェクトに招待した。インドネシア・アンタラ通信社の6日の報道によると、カラ副大統領は先ほど訪日した際に安倍晋三首相と同プロジェクトについて協議し、実施を促進することで合意に達した。しかし最新の情報によると、建設費が大幅に増加する可能性があるため、インドネシアは再び日本との協力を諦め、中国を選ぶ可能性があるという。
同鉄道はインドネシアの首都ジャカルタと第二の都市スラバヤを結ぶ。インドネシア科学技術・研究執行機関はインドネシア運輸省と、同プロジェクトのフィジビリティスタディを行っている。アンタラ通信社の報道によると、インドネシアのルフット・パンジャイタン海洋担当調整大臣は5日「フィジビリティスタディは20%完了しており、同鉄道に100カ所のカーブがあることから、総工費が大幅に増加する見通しだ」と述べた。別メディアによると、高架レールが必要になれば総工費は当初予算の5倍に膨れ上がるという。
6日付現地紙によると、ブディ運輸大臣は「日本がジャカルタ〜スラバヤ間の鉄道を建設するとは限らず、インドネシア政府は中国の入札参加を歓迎する」と述べた。ルフット氏も5日「中国と日本が建設の意向を示しているが、インドネシア政府は最終決定を下していない。政府は負担の少ないプランを選ぶ」と話した。
ジャカルタ〜スラバヤ間の鉄道の協力先について、カラ副大統領とルフット氏の発言が一致していない。インドネシアを代表する新聞『コンパス』は先ほど、ジョコ大統領がルフット氏に中国からの投資を処理するよう指示したと報じた。その他の大臣は、中東、日本、欧州からの投資を処理する。ルフット氏はインドネシアの政界で、ジョコ大統領の腹心とされている。この支持はジョコ大統領の中国からの投資への重視を示している。
カラ副大統領は日本との協力を主張しており、ジョコ大統領から離れていっている。ジョコ大統領はジャカルタ華人市長・鐘万学氏の続投を支持し、カラ副大統領はその競争相手を支持した。ジャカルタカラスラバヤ間の鉄道プロジェクトは、両氏が駆け引きを展開する新たな議題になるという分析もある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月9日