米国、日本、インドの3カ国は10日、ベンガル湾で10日間の合同演習「マラバール2017」を正式に開始した。注目すべきは、今回のマラバールが史上最大規模であり、参加艦艇の陣容を見ても「全空母」軍事演習と言えることだ。これは米日印が空母・準空母を派遣したからだ。
今年の軍事演習、例年と比べ異なる点とは?
マラバールは1992年に始まり、当初は米印海軍の演習だった。マラバールは太平洋とインド洋で交代で開催されてきた。日本は2007年に初めてゲスト参加。インドと米国は2015年12月、正式に3カ国による演習に拡大すると発表した。日本はマラバールの正式な参加者となった。
日印のマラバール、例年と比べ異なる点とは?
軍事専門家の杜文竜氏は、まず豪華なラインナップだと分析した。3カ国が出動させた武器を見ると、いずれも国の最も重要な艦艇であり、今回の演習が例年と比べ、武器・装備品及び総合作戦能力で数ランク上がったことを意味する。また演習には敏感な場所が選ばれた。ベンガル湾での演習は、太平洋とインド洋の合流地点で行う「封鎖」演習だ。米国は自国のアジア太平洋戦略を、いわゆるインド・アジア太平洋戦略に変えようとしている。日本には「南下」戦略があり、インドにも「東進」戦略がある。そのためここは3カ国が重視する重要な海域だ。
さらに、軍事演習は非常に敏感な内容となっている。今回は海上の潜水艦「包囲」行動、つまり「対潜戦」を中心としている。各国が合同演習で、水中目標の偵察・早期警戒・対抗・迎撃を中心的な内容とするならば、これらの国々の相互信頼関係と理解が同盟国の程度に達したことになる。現状を見る限り、3カ国はまだ完全な意義での同盟関係を結んでいないが、少なくともこれに準じる良好な関係を形成している。
「全空母」出動の深い意味とは?
日本が無理やり参加、陣容が拡大