日本企業が仮にイノベーションを持っていても、完成品の一部を改良するだけで完成品の設計理念を欠いていれば、日本の設計理念は世界に受け入れられないかもしれない。特に21世紀に入ってから、世界のイノベーションはいずれもITとの結びつきを必要としている。しかし、日本企業は、ツイッターやフェイスブック、検索サイトのような「ソフト」サービスのパフォーマンスが劣っている。IT時代の遅れは、日本企業のイノベーション能力にかなりの問題があることを感じさせる。
現在の日本企業は、一部を改良することに自己陶酔しがちである。各国で共通に支持される製品を生産することは、世界の隅々まで関連製品を進出させることであるが、日本企業にはこのような目標と理念が欠けているようだ。日本企業はこれまでずっと、一部分を改良する能力のみを有し、過去においては儒教と仏教の整理・緻密化を行い、近代工業社会になると外国特許の商品化をうまく進めて技術導入に成功した。
歴史と現代工業化のなかで日本が歩んできた道をみると、改良がメインルートで、米国や中国などの大国が一時的に自身の力を発揮できない時期が日本に頭角を現すチャンスを与えた。中米が同時に技術革新の旗手になると、日本は技術イノベーションで再び頭角を現すことが困難となった。これは日本の単一文化、人口の少なさ、高齢化などと関係している。このため、日本の改良は結局、単なる改良にとどまり、イノベーションへの質的変化はできないだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月20日