◆山椒の収穫を通じて四川料理の文化を体験
とはいえ、本格的な山椒と四川料理を食べただけでは、この「食いしん坊のプロ」たちを満足させることはできない。四川料理に対する情熱は、彼らをはるばる四川の山椒の産地へといざなった。山椒の栽培から収穫体験を通じて、山椒の四川料理における地位と役割に対する理解を更に深めた。
「麻」の香りが立ち込める漢源貢椒の収穫エリアを訪れると、この日本の友人たちは興奮を抑えきれないといった様子で鋏を手にし、山椒収穫の体験を楽しんだ。日本の有名な中国料理ウェブマガジン「80c」の佐藤貴子編集長は収穫作業を続けながら、「これほど近くで自然な状態の山椒に触れるのはこれが初めてだ。麻の濃い香りが鼻を突き、実に興味深い。日本にも山椒に似たような調味料があるが、四川省の方が香りが強く、普及と発掘の価値がある」と語った。
山椒は各種ビタミンと微量元素が豊富で、気のめぐりを良くし、痛み止めや寒気を払う効果の他、食欲を促進し、脾臓を整え、リウマチや関節炎の治療といったさまざまな効能がある。
山椒の多様な効能とその悠久の歴史を知り、メンバーの日本人たちは深い驚きを覚え、多くを学んだ。山野辺仁さんは、「今回の旅行を通じて、四川の人々にとっての山椒の重要な効果を理解することができた。これは単なる調味料ではなく、四川の人々の日常的な食生活において最も身近な存在だ」と語った。
◆中日両国の料理人が「深夜食堂」 で技を競う
今回のグルメの旅のメンバーたちは「食いしん坊のプロ」と呼ばれる以上、当然ながら「プロ」らしさを示さなければならない。四川省の料理人と今回の「食いしん坊のプロ」のメンバーである3人のプロの料理人が15日夜、賑やかながら白熱した「中日料理技術交流大会」を開き、中日料理の融合と発展について交流した。そして屋外には中日両国の料理人による臨時の「深夜食堂」が設置された。
四川省の料理人は「麻婆豆腐鮮鮑焼」や「麻辣泡椒雅魚」などの料理を作り、四川料理の多様性を主に披露。伝統的な四川料理を下地に、新たな要素を加えることで、四川料理の多元的な発展と革新を十分に示した。日本からの客人たちはこれらの料理に対し、口々に称賛を唱え、次々と記念撮影を撮っていた。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年7月24日