日本は先ほど、第二次大戦以降で建造した最大の軍艦を、ベンガル湾の海上合同演習に派遣した。日本のこの動きは、インド洋で「拡張の野心」を抱く中国を米印と共にけん制する姿勢を示した。しかし日印の協力強化が緩慢で、探りを入れる状態にあることが問題となっている。一方で中国は近年、インド洋沿岸の各国と重要港湾及び施設の開発を飛躍的に進めている。米ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。
インドは潜在的な侵入者にインフラを提供しないよう、長い陸と海の国境地帯を開発すべきではないと考えてきた。しかし今や中国が国境地帯で道路を建設し、インドの隣国で港湾を整備していることから、インドは巨額の投資で後を追う現実に直面している。中国との国境紛争も、過疎地の道路・軍事施設の建設を迫っている。
今月の3カ国の合同演習は、インドが日米とのより深い実質的なパートナーシップを構築するため、小さな一歩を踏み出したことを意味する。これは中国の地域における急拡張を背景としている。しかし実際には、米日とインドの協力は緩慢で、多くの問題がある。
インドのアンダマン・ニコバル諸島は、インド洋の東の入り口だが、中国がパキスタンとスリランカで新港湾を建設するなか、同諸島の戦略的要衝は未だ開発されていない。米国は援助の意向を持つが、反対されている。米海軍は近年、アンダマン諸島に6回も停泊を要請したが、インド側に拒否された。これは米国のインド洋介入に不満を募らせている中国への配慮だ。
この状況下、日本は米国に代わり、インドに友好的な姿勢を示している。インドのシンクタンクの関係者は「日本はインドの諸島開発を援助しようとしている唯一の国だ。これは中国を挑発する意味合いが強いと他国が考えているからだ」と指摘した。
日本は昨年、新たな「自由で開かれたインド・太平洋戦略」を発表し、アフリカ東海岸から太平洋までの海域で自信を深める中国の行為に反応した。しかしニューデリーに駐在する日本の経済専門家によると、インドの諸島の開発を援助する日本の計画は停滞しているという。日本側の現地で発電所を建設する計画は審査手続きに阻まれており、港湾と航空機滑走路の整備を支援する提案にも進展はない。
日本はスリランカにも注意を向けている。ロイ国際政策研究所の関係者は「日本が開発を支援しようとしているトリンコマリーは海軍基地として、中国対抗の大きな潜在力を秘めている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月25日