このようなブームは長く続かなかった。胡適氏の『麻雀』に「麻雀ブームは冷めた」、「麻雀をしている人をたまに見かける程度」とある。しかし、麻雀は遊びとして海外に残り、競技種目になろうとしている。
当時、胡適氏は麻雀を奨励せず、麻雀を「アヘン、八股、纏足」に次ぐ中国4つ目の害とさえ考えていた。
胡適氏は、「麻雀は4回で2時間ほどかかる。少なめに言っても、全国の麻雀テーブルは100万台で、1日に1台あたり8回しかできない。400万時間かかり、つまり16万7000日を無駄にすることになる。金銭の勝ち負け、体力の消耗はまた別である。世界中を周り、進歩した民族、文明的な国はこのような無駄なことをしているだろうか」と記した。
このような書き方をしているが、実は胡適氏も麻雀が好きだった。『胡適留学日記』には麻雀をしたと所々に書かれている。記者が調査したところ、1910年8月は10日間も麻雀をした日があった。うち8月5日の日記は「麻雀」としか書かれておらず、24日は「麻雀2回」だけである。
どうやら、麻雀は学業に影響するようだ。その年の9月、胡適氏は日記に「心から悔い改める」、「麻雀はもうしない」と記している。胡適氏が厳しい書き方をしたのは、自らの経験によるものなのかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年8月12日