フィリピンのドゥテルテ大統領はこのほど、マニラ市に慰安婦像を設置するのは、フィリピンの存命中の慰安婦被害者と家族の表現の自由に当たると表明した。フィリピンメディアが伝えた。
ドゥテルテ大統領は現地メディアの独占インタビューに応じた際に、「今月9日にフィリピンを訪問した日本の野田聖子総務大臣と会談した際に、マニラ市で慰安婦像が設置されたことについて遺憾の意を伝えられた。銅像の設置はフィリピンの憲法と法律に合致しており、干渉する権利はなく、阻止もできない」と強調した。
フィリピン国内の組織は、慰安婦像の設置は日本との関係を損ねるため、撤去を求めると表明した。ドゥテルテ大統領はこれについて、銅像の今後についてはまだ国家レベルに上がっておらず、マニラ市に処理を委ねるべきだと述べた。
慰安婦被害者の権益を守るフィリピンの民間団体は17日、新華社に対して「我々は日本側の慰安婦像に関する発言を批判している。日本側は慰安婦問題を解消したければ、日本軍による強制連行の歴史を認め、正式に謝罪するべきだ。銅像を利用しフィリピン政府に圧力をかけても、問題解決を促すことはない」と話した。
フィリピン国家歴史委員会とマニラ市は昨年12月8日、第二次大戦中の慰安婦を記念する銅像の除幕式を共催した。日本軍は第二次大戦中にフィリピンを占領し、1000人のフィリピン人女性を強制連行し慰安婦にさせた。フィリピンでは現在、慰安婦被害者70人が存命中。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月18日