河野外相の訪中、両国関係を正常な軌道に戻すことで合意

河野外相の訪中、両国関係を正常な軌道に戻すことで合意。

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発信時間:2018-01-29 11:28:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 日本の河野太郎外相が28日、初めて中国を訪問した。李克強総理、楊潔チ国務委員が河野外相と会談した。中国外交部の王毅部長も、河野外相と会談した。双方は中日韓首脳会談の早期再開に向け、適切な環境を整えていくことで合意した。AFP通信は28日、「日本は最近、公式訪問と経済団体の訪中により中国の機嫌を取ろうとしているが、大きな効果は出ていない。日本はこの状況を今年変えようとしている」と論じた。

 

 これは河野氏にとって外相就任後初の訪中であり、日本の外相による訪中は2016年4月ぶり。日本メディアは25日からウォーミングアップを開始し、28日には主流メディアが集中的に報じた。さらには北京の街頭に記者を派遣し生放送するテレビ局もあった。

 

 NHKは、李総理が28日夕方に河野外相と会談したと伝えた。李総理は「我々は日本側が最近、対中関係について前向きな姿勢を示していることに留意している。しかし両国関係の前向きな傾向が増えると同時に、依然として不確定要素に直面しており、寒温が定まっていないと言える。現在の中日関係改善の積極的な流れは得難いものだ。双方はこれをいっそう惜しみ、共に努力し向き合うべきだ。今年の中日平和友好条約締結40周年に際し、条約の精神を再び温め、歴史など敏感な問題を処理し、食い違いを適切にコントロールすることで、今年を中日関係が正常な発展の軌道に戻るチャンスの年とするべきだ」と述べた。河野外相は「日本の各界は、日中関係の全面的な改善に期待している。日本側は新たな日中韓首脳会談の早期実現に期待しており、李克強総理の公式な訪日を歓迎する」と述べた。

 

 報道によると、河野外相は会談後に記者団に対して「中国側の態度は積極的だった。3カ国首脳会談の日程を早急に調整し、李総理の訪日を早期実現したい」と述べた。第6回中日韓首脳会談は2015年11月に韓国で開催されたが、日本はその後会議の再開に向け取り組み続けている。

 

 米ブルームバーグは28日、「日本との関係改善で、中国は障害を目にした」と伝え、中日外相会談に注目した。王部長は会談中「双方は政治的相互信頼を構築するべきだ。日本側が根本的に中国への認識を確立し、中国をライバルではなくパートナーとし、中国の発展を脅威ではなくチャンスとすることを願う。双方は敏感な問題の善処について原則と基準を確立したことから、日本側が約束を守り、規則に基づき行動し、一つの中国の原則に基づき台湾問題を処理し、中国側のチベットや新疆などの問題における主権と安全の権益をしっかり尊重することを願う」と述べた。

 

 共同通信によると、中日外相会談は昼食を挟み、約3時間40分続いた。中国外交部は会談後に発表したプレスリリースで、「双方はハイレベル往来が両国関係の改善と発展に対して重要なけん引力を発揮することで一致し、新たな中日韓首脳会談の早期開催に向け適切な環境を整えていくことで合意した。双方は各自の比較優位性を十分に発揮し、互恵協力を強化し、共通の利益を拡大すべきと判断した。日本側は『一帯一路』(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の建設への参与、第3国との協力の模索で前向きな姿勢を示した。双方は両国の海空連絡メカニズムの構築の合意を歓迎すると表明し、早期運用を願うとした。双方は共に努力し、東中国海を平和・協力・友好の海とするべきだ」と表明した。

 

 ブルームバーグは28日「中日の領土問題と朝鮮の核ミサイル問題が続くなか、中日外相は二国間関係の改善の必要性を強調した。中国側は、両国関係は重要な段階に差し掛かっており進展も見られるが、妨害と障害が依然として存在するという態度を示した。日本が2012年に釣魚島を『国有化』したことで中日の長期的なわだかまりが生まれ、両国関係は冷え込み続けた。日本の安倍晋三首相が率先して中日関係修復を促そうとしているが、年末に行われた調査によると、両国民のほとんどが両国関係は良好であると考えていない」と報じた。

 

 シンガポール華字紙・聯合早報は28日、「河野太郎氏の父、河野洋平氏は、日本の有名な親中派の政治家だ。専門家は、中日関係は現在確かに膠着状態を脱する条件を備えているが、日本側が中国への根本的な認識を改め、中国を戦略的競争のライバルではなく協力パートナーとすることで、両国関係が初めて実質的に改善されると指摘した」と伝えた。

 


 ジャパン・タイムズは28日、日本外交関係研究所の上席研究員の話を引用し、「中日は新たな中日韓首脳会談の早期開催を目指すことで合意したが、これには積極的な意義がある。しかし中日関係の真の改善には、相互補完が必要だ。3カ国の首脳会談後、安倍首相は訪中を目指す可能性があるが、中国の首脳の答礼訪問の時期は確定できない。中国は日本側に譲歩、もしくは実質的な行動を求める。アジアインフラ投資銀行への参加、もしくは一帯一路のより多くの実質的な協力などだ」と報じた。



「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月29日

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