「旅かえる」から考える中日両国のゲーム市場

「旅かえる」から考える中日両国のゲーム市場。

タグ:旅かえる

発信時間:2018-01-31 10:42:36 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 さらに同氏は、「『旅かえる』の成功は偶然的要素が多い。このアプリだけではマネタイズの余地も少ない。設計思想、ゲーム内容、作画風格など総合的にみると、中国企業が模倣するものとしてふさわしくない。しかも『旅かえる』の人気もすでにピークになっており、長く続くことはないだろう」と述べた上で、「それでもなお、日本のゲームアプリ産業には多くの優れた点がある。たとえば“職人の精神”だ。中国のゲーム産業は爆発的な急成長をしており、誰もがマネーゲームに走っている状況にある。そのため、日本企業のような落ち着いた心で作品を作らないし、とりわけ長期的な運営の観点に欠けている」と述べる。


 譚雁峰氏も同様の観点を持つ。「日本のゲームアプリは、ゲーム自身の品質と遊びやすさを重視している。開発前にターゲットとなる顧客に対し、ターゲットユーザーの使うSNSメディアや興味のある話題などをリサーチし、ターゲットのニーズ及び潜在的ニーズを把握する。アート面では、多くの企業が内製化しており、外注しない。ゲームはバランスやコミュニケーションを重視し、率先して“課金”を促すこともしない。商売っ気を前に出さないようにしているのだ」と同氏は分析する。


難しい日本市場攻略


 アプリ分析を得意とする「アップアニー」のランキングによると、日本市場に占める中国のゲームアプリのシェアはおよそ10%。薛永鋒氏は、「日本市場における中国のゲームアプリの存在感はそこそこだ」とした上で、「日本のゲームアプリの売上ランキングには、「ターミネーター」や「陰陽師」がある。もともと日本のアニメの知的財産を持ち、日本に一定のファンがいるものだ。『旅かえる』に似た“放置型”のゲームは、世界的にみても“通”のためのもので、中国で開発されることはさらに少ない。中国のゲームが日本市場を攻略するためには、まず日本の文化に適用する必要がある。日本と韓国は手ごわい。両国には多くの国際的ゲーム企業があるからだ。そのため巨大な国内市場を持つ中国企業は、その重点を東南アジア市場に置いており、両国市場に注力していない」と述べる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月31日


 


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