1994年に開発されてから2011年に徐蔚氏がQRコード読み取り技術の特許を申請するまでの18年間、日本人はトップを走っていたが、短期的な視点により自ら養ったこの「金の卵を産む鶏」を手放すことになった。
バーコードは20の日本語の文字コードしか保存できず、在庫管理の需要を満たすのは難しいが、QRコードは5000の文字コードを保存でき、何ページもある説明書をタグページに圧縮できる。これを基礎に、デンソーウェーブは白黒のQRコードを開発した。現在、QRコードは数字、画像、2進コード、漢字などに転換し、スマートフォンのセンサーで読み取ることができる。
QRコードの開発から20年が経った2014年、欧州特許庁は「欧州発明大賞」を原昌宏氏に授与した。原昌宏氏は開発当初にQRコードがこれほど普及することを想定していなかった。デンソーウェーブはQRコード技術の特許を所有するが、料金徴収や特許売却までは考えていない。
QRコードを無料で生成する米国のサイトは科学技術誌『Gizmodo』に対し、欧州諸国でQRコードのビジネスチャンスはそれほど重視されていないと話した。この技術はグーグルのツールで実現でき、それほど簡単なものを作るのに料金を取ることは考えていないという。
また、QRコード技術によって悪意あるリンクや個人情報の取得などの問題も生じ、その将来性に期待しない人もいる。