日本の大学卒業予定者にとって、年明けから3月の卒業式までは、社会人になる前に青春を満喫する最後の時間であり、記念旅行をするのが一般的だ。しかし今年の大学生たちの表情は暗い。
環球時報の記者は年末、日本の大学の学部・学科の忘年会に参加すると、卒業予定者が就活の経験や未来へのあこがれを熱心に話すのを耳にする。しかし今年は沈黙するか、当たり障りのない話をするだけで、「就職」に関する話題は避けられた。
ある経済学部の大学院生は、忘年会の後に記者に「派遣社員として大企業で勤務したくなく、就職を諦め博士課程に進学することにした」と話した。しかし彼は、学費や生活費といった問題に苦しめられている。
以前ならば大学四年生、もしくは大学院卒業前になれば仕事を見つけられたが、現在は卒業すると直ちに失業者になる。オファーを受けても、理想的な職場からではない。また多くの人が正社員ではなく、派遣社員として働いている。全体的に見ると、以前はテレビや新聞で「雇用情勢が悪化」と報じられていたが、今はこれを実感できるようになっている。例えば日本企業はアルバイト、パート、派遣などの形式での人材募集を増やしており、さらには海外からソフト開発、システムエンジニアなどを多く雇用することで、人件費を削減している。これにより日本国内では多くの非正規労働者が生まれた。彼らは未来を不安視している。