先ほど日本全国で123万人の盛大な成人式が執り行われた。若者たちの喜ぶ声は、人々に青春へのあこがれを抱かせたが、その笑顔の裏にある心の世界は人々から懸念されている。日本最大の調査会社マクロミルが昨年末に実施した調査によると、新成人のうち54%が夢がないと回答し、日本の未来は光あふれると回答した人は32%のみだった。
「恋愛も結婚もしないから、家を買う必要はない」筆者は東京で長年勤務しているが、日本の若者がこのように心の声を吐露するのを時おり耳にする。国立社会保障・人口問題研究所がこのほど発表した報告書によると、未婚者の増加により、2040年までに単身世帯が全体に占める割合が4割ほどに達する見通しだ。うち半数弱が、65歳以上の高齢者の単身世帯となる。
お金がないから一日三食もとらず、車や贅沢品の購入を鼻で笑い、恋愛や結婚を嫌い、家を買わず借りる。日本でこのほど高視聴率を記録しているテレビドラマの人物の暮らしは、「低欲望」のレッテルを貼られた日本の若者を再び議論の焦点にしている。2015年には、日本の有名な戦略研究者の大前研一氏が『低欲望社会』を出版し、日本の若者のこのような生活状況と心の有様を詳細に紹介し、深い懸念を示した。
かつて敗戦後の苦しい時代に生まれた日本の若者は活力あふれ、未来に期待感を持ち、世界が注目し羨む輝かしい成果を作り出した。今や数十年の時が流れたが、日本の若者の心の有様は、以前と比べると雲泥の差がある。日本の若い世代の夢を奪ったのは誰なのだろうか。