全国政治協商会議委員を務める外務省の孔鉉佑次官は10日、中国国際放送局記者の取材を受けた際、日本側に対し「約束を守り、言行を一致させて、中日関係の改善と発展により多くの前向きなシグナルを発信するよう求める」と述べました。
8日に行われた全国人民代表大会の外相記者会見で王毅外相は、中日関係に関する質問に答えた際、「日本側がより明確で前向きな対中政策を取っていることで、中日関係は得難い改善の兆しを見せている。中国はこれを歓迎している。日本側が、躊躇ったり、ぶり返したり、逆戻りしたりすることなく、中国の発展を客観的に捉えて認めさえすれば、中国側としては日本側と歩み寄り、共に中日関係を健全かつ安定した発展の軌道に戻していく用意がある」との考えを示しています。
王毅外相が触れた「中日関係の改善の兆し」について、孔委員は取材の中で、「今を大事にし、両国関係の改善と発展を推進することを希望する」として、次のように述べました。
「我々は日本側が発信したこれらシグナルはポジティブで前向きなものだと考えている。王外相が話したように、日本側に対しては政治上の信頼を最も希望している。つまり、約束を守り、揺らぐことなく、後退をせず、ぶり返したりしないということだ。行動においてルールを守り、つまり、言行を一致させて、中日間で達成した『互いに脅威になることなく、協力パートナーになる』という政治的共通認識を口だけでなく、実際の政策に反映し、具体的な行動で表すということだ」。
孔委員はまた、「今年は『中日平和友好条約』締結40周年に当たる。中日双方が、歴史を振り返り、初心を忘れず、40年の基礎の上で中日関係の新時代におけるさらなる一歩を踏み出す良い機会が訪れている」として、「我々は日本側が現在の基礎の上で、中国国民および世界に向けて前向きなシグナルを絶えず発信することを望んでいる。双方が向き合って歩み寄り、外に向けて善意を発信することさえすれば、双方の努力によって、中日関係の改善と発展という目標が必ず実現できると信じている」と語りました。(ヒガシ、謙)
「中国国際放送局日本語版」2018年3月11日