私と中国の縁は、1980年代に結ばれた。私は当時この偉大なる土地を初めて踏んだが、親切で熱意あふれる中国人が印象的だった。私は当時、いかに中国人を理解し、付き合うべきかを常に考えていた。同じように中国人も、いかに外国人と付き合うべきかを考えていた。40年弱が過ぎたが、中国が世界で成長率が最も高く、最も羨まれる国になるとは誰が想像しただろうか。彩りあふれる多元的な文化がここで交わり、成長している。
当社の天津市にあるオーチス泰達基地は規模と先進性のどちらを取っても、世界トップのエレベーター製造工場だ。私は20年以上も前にその創立を見守った。今や大きな変化が生じており、先進的で自動化されたラインが設置された。この急速な発展は、不可思議に思えるほどだ。
中国に来るたびに大きな変化から印象を受ける。特に珠江デルタがそうだ。初めて広州を訪れたのは1990年で、香港から深センと呼ばれる小さな町を経由した。そこには小さな港と、数えるほどのビルしかなかった。しかし深センは今や、世界の有名都市に成長した。
中国市場は急成長している。その経済成長率は長年に渡り高水準を維持し、今も6.9%を記録している。また中国はすでに世界2位の経済体になっており、その巨大な市場規模と経済成長率により、中国は依然として世界でも魅力あふれる市場となっている。当社にとって最も重要な事業は航空産業と建築システムだが、私たちは中国市場に自信を持っている。中国の航空産業は今後、航空機の需要を急増させる。中国は今後20年間で新型機を約6000機必要とし、世界で民間航空機の販売量が最大の単一市場になる見通しだ。さらに中国は依然として世界最大のエレベーター市場であり、今後もこの流れを続けることになるだろう。
中国の急成長は、私たちに大きなチャンスをもたらした。例えば航空・宇宙産業だが、中国が初めて自主開発した大型民間航空機のC919が、昨年5月に初飛行に成功した。さらに当社の多くの先進技術を採用した。もう一つのチャンスは、中国のグリーン都市建設の発展だ。これは当社の持続可能な発展の理念と合致している。世界のエネルギーの40%が建築によって消費されている。建築エネルギー消費量の削減は、グリーン都市にとって極めて重要だ。当社は新しい建築物にエネルギー効率の高い製品を提供するだけでなく、建設済みの建築物のエネルギー消費量の削減を手伝う。このやり方は、中国全体のCO2排出削減戦略を支援できると思う。
中国市場に進出した当初、当社はエレベーターやエアコンなどの製品の技術を中国にもたらした。当時の中国は覚えの良い学習者だった。中国は現在、当社の世界事業に多くの先進的なケースを提供している。中国は当社の製造に不可欠な部分になっており、さらに研究開発やサービスなどで重要な役割を演じている。当社の中国における研究開発の成果は巨大な中国市場を支え、さらに世界の市場に影響を及ぼしている。当社は現在、中国で26の生産拠点と800以上の事務所を持ち、高度成長する中国と共に、グリーン都市化の進展を全面的に支持している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月25日