日本共同通信によると、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が21日に日本で、河野太郎外相と合同記者会見を開いた。ラブロフ外相は記者団に対して、日本のイージスシステムがロシアの安全に直接的な影響を及ぼし、米国のミサイル防衛ネットワークの一部になっていると話した。
河野外相はその場で、ロシアに「理解」を求めた。河野外相によると、イージスシステムは日本が独自に操作するものであり、また「ロシアを含む隣国の脅威になることはない」と述べた。
日本政府は昨年12月19日、米国から「イージス・アショア」を導入し、2023年頃に運用開始することを閣議決定した。日本政府は朝鮮のミサイルの脅威への対応と称しているが、イージス・アショアには攻撃性があり、地域の安定に悪影響を及ぼすと分析する声も多い。これは安倍首相が率いる日本政府の軍事的野心を露呈している。
イージス・アショアは米ロッキード・マーティン社が開発する地上配備型迎撃システムで、メンテナンスが容易で全天候運用できることから、艦載版イージスシステムよりも使いやすくなっている。
日本の軍事評論家の前田哲男氏は「艦載版イージスには現在、対地・対空・対艦ミサイルを搭載できる。イージス・アショアに長距離巡航ミサイルを搭載できれば、敵国の基地を攻撃できる有利な武器になる。いわゆるミサイル防衛は、実際には攻撃能力を保有するための口実だ」と話した。
山口県と秋田県の住民は先ほど、政府が両県にイージス・アショアの配備を検討していることを疑問視し、反対を表明した。
ラブロフ外相は訪日期間中、安倍首相の5月のロシア訪問に向けた準備作業について、河野外相と協議した。両外相は、安倍首相とプーチン大統領の会談前に、北方四島(ロシア名・南クリル諸島)の経済プロジェクトの交渉を加速することを決定した。ラブロフ外相によると、対話は「良好な雰囲気で行われた」という。
クリル列島はロシア極東カムチャツカ半島と北海道の間に位置する。南部の歯舞、色丹、国後、択捉の4島を、日本側は北方四島と、ロシア側は南クリル諸島と呼んでいる。第2次大戦から現在まで、4島はロシアが実効支配している。両国の4島の領有権をめぐる係争は、現在も解決されていない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月22日