「女性は土俵に上がれるか」が日本で討論されている。日本の『毎日新聞』が19日に伝えたところによると、兵庫県宝塚市の中川智子市長は同日、日本相撲協会の八角信芳理事長に、女性は土俵に上がれないとする伝統の規定を見直すよう求める要望書を提出した。同協会の芝田山広報部長は要望書を受け取り、検討すると示し、中川智子氏は19日に「議論が前進することを願っている」と述べた。
この件の発端は、今月4月に京都府舞鶴市で開かれた大相撲春巡業。当時、67歳の多々見良三市長が土俵で挨拶している最中に突然倒れ、医療に携わる観客の女性が土俵に上がり救命処置をした。ところが、「女性は土俵から下りてください」という場内でアナウンスが何度も流れた。
6日、大相撲春巡業が兵庫県宝塚市で行われ、中川市長は多々見市長と同様に土俵に上がって挨拶しようとしたが、相撲協会に「女性は上がれない」という理由で断られた。中川氏は土俵に上がらずに挨拶し、「女だから、市長であっても土俵に上がれない。このことに遺憾と屈辱を感じる」と述べた。静岡市の田辺信宏市長は、「21世紀中には全国の市長が土俵の上であいさつできるよう検討いただきたい」と働きかけた。日本の『琉球新報』も社説で、「税収面で国から優遇されていながら、女性を排除するのはいかがなものか。後世に引き続き相撲という国技を愛してもらうため、教条主義に陥らず、社会意識の変化に積極的に応じ、国民の声に耳を傾けるべき」と日本相撲協会を批判した。一方、保守派からは、女性は「不潔」「不吉」を意味し、土俵に上がれば神聖な場を汚すことになるという意見もある。
日本の相撲における男女平等運動は以前から存在する。ヤフーニュースによると、1978年5月、ある小学5年生の女子児童がわんぱく相撲(小学生向けの相撲大会、男女ともに参加可)で勝ったが、相撲協会から「土俵は女性禁止」という理由で出場資格を剥奪され、当時の労働省婦人少年局の森山眞弓局長が抗議したが効果はなかった。その12年後、日本初の女性内閣官房長官の森山眞弓氏は土俵での内閣総理大臣賞の受賞を断られた。2000年、日本初の女性知事(当時の大阪府知事)の太田房江氏も伝統を破ることができず、土俵での受賞を断られた。『日本書紀』には、江戸時代に女相撲が流行していたが、のちに土俵の威厳が強まり、明治時代から女人禁制になったことが記載されている。
2000年、日本初の女性知事(当時の大阪府知事)の太田房江氏も伝統を破ることができず、土俵の外で受賞した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年4月20日