グローバル化の時代に、中日関係の発展を考える

グローバル化の時代に、中日関係の発展を考える。

タグ:李克強 訪日 中日韓首脳会議

発信時間:2018-05-09 15:49:06 | チャイナネット | 編集者にメールを送る



 中日関係に好転の契機が見えているのは、日本の指導部がグローバル化の時代における中日関係が、実務的かつウィンウィンの方向に発展すべきであることを認識したからだ。両国は李総理の今回の訪問、中日平和友好条約締結40周年の歴史の契機を利用し、両国関係改善の流れを固め、中日関係の良好な発展の軌道を作り、中日関係の長期的な安定を推進するよう努力すべきだ。


 (一)経済分野の実務協力の強化は依然として、政治関係安定の基礎だ。我々はこれまで経済関係を中日関係のバラストと称してきた。両国は今後もいっそう重視し、このバラストをより安定的にするべきだ。具体的に言うと、二国間分野において、両国は経済・貿易関係を安定させた上で、さらに省エネ、環境保護、金融、現代医療などの協力を広げ、ウィンウィンの利益の網を形成するべきだ。李総理が指摘したように、中日は世界の第3国で大きな協力の潜在力を秘めている。そのため中日両国の足並みを揃え、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)枠組み内で互恵とウィンウィンを実現するべきだ。


 (二)世界自由貿易体制の保護をめぐる協力を強化する。中日両国はグローバル化と自由貿易体制の受益者であり、この体制を積極的に守るべきだ。両国は事実上、米国のトランプ政権による貿易制裁の被害者だ。中国は自由貿易体制を守る態度を示している。日本側は自国に有利な自由貿易体制の保護を願っているが、米国の顔色を常に伺い、曖昧な態度になっている。中日両国は自由貿易体制の維持をめぐる協力を強化し、国際的な圧力を形成し、米国の一国主義的行為をけん制するべきだ。これは中日のウィンウィンの実現を促し、世界にとっても有利だ。


 (三)アジアの新安全観を基礎とし、中日関係の新たな基礎を築く。習近平国家主席が掲げる「アジア新安全観」は、共同の安全を前提、総合的安全を方向性、安全協力を手段、持続可能な安全を鍵としている。日本側が新たな安全の理念を理解し受け入れ、従来の冷戦思考を捨て、中国やその他のアジア諸国と共に自国に有利なアジアの新たな安全体制を構築することを願う。その上で、日本側は領土問題で中国側の立場を理解し、協議などの方法を通じ問題を解決する必要がある。南中国海などの問題で中国側の立場を尊重し、第3国の手先になることを回避しなければならない。


 (四)グローバル化の時代には、相手国の国民感情にいっそう配慮しなければならない。各国民間の交流が緊密化し、情報交流の頻度と速度が大幅に高まっている。消極的な言行はメディアの伝播を通じ、世論の流れを形成しやすい。歴史問題の中日関係への影響力が拡大を続けているのは、日本の一部の政治家が国外ではなく国内ばかりに目を向け、かつ日本が侵略した国の国民感情を無視しているからだ。これはまた、グローバル化の時代における情報伝達方法との間にも、大きなつながりを持つ。そのため中日関係の真の改善と長期的な安定を実現するためには、日本の政治家が世界に目を向け、中国などの周辺諸国の国民の需要と感情を尊重すると同時に、発言と行いを慎み、一部の要素が全局面に影響を及ぼすことを避けなければならない。


 グローバル化の時代の特徴と流れに適応し、中日関係における不適切な点を修正して初めて、両国関係をより良い方向に発展させることができる。(筆者・霍建崗 中国現代国際関係研究院日本研究所副研究員)



「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月9日

<  1  2  


TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで