米国はインドを抱き込み米日豪印による4カ国会談を開こうとしていたが、この構想が水の泡になりそうだ。ブルームバーグが現地時間2日、伝えた。
報道によると、マティス米国防長官はシンガポールで開催中のアジア安全保障会議に出席した際に、インドはインド太平洋地域の安全の「支柱」だと述べた。インドの同地域における重要な戦略的地位を強調した。
しかしマティス氏はこうすることでインドのモディ首相を抱き込み、米日豪印による4カ国会談を開こうとしても、失望することになるだろう。
1日に開かれた第17回アジア安全保障会議の開幕式で、モディ氏が基調演説を行った。モディ氏は演説中、4カ国会談を開き中国のいわゆる地域拡張行動をけん制し、中国に対する抑止力を強化するとは一言も口にしなかった。むしろこの数十年で最も強い影響力を持つインド首脳は、インドと中国という地域内の軍事大国の関係について言及した際に慎重な態度を示し、かつ両国の協力に対する前向きな観点の論述に時間を割いた。
モディ氏は演説中、4カ国への言及を意図的に回避し、かつ米国が実行中の保護主義を批判した。モディ氏の態度は、中国側への重視の程度を示した。
モディ氏は会場に集まった各国の高官に向けて「インドと中国が相互信頼し、共に努力できれば、アジアと世界はより良い未来を手にするだろう」と表明した。