ロシアW杯の決勝トーナメント1回戦で日本が大活躍したことで、日本のサッカーがネット上で注目されている。試合前、日本のサポーターが観客席で『キャプテン翼』の主人公・大空翼の巨大ポスターを広げたことが、ファンの間で熱く議論された。『キャプテン翼』のストーリーが、あと少しで現実になるところだった。
日本の漫画雑誌『少年ジャンプ』は1981年、高橋陽一作の漫画『キャプテン翼』の連載を開始した。この漫画はその後中国に輸入された。中国語名は『足球小将』。
アニメ放送後、日本のサッカー人口が急増した。統計データによると、日本のサッカー人口は1979年から2010年の間に、当初の27万人から90万人に増えた。毎年平均で2万人増の計算だ。また日本では小学校から高校までの各種サッカーリーグが催されるようになった。『キャプテン翼』第1部のストーリーは、小学校と中学校のリーグ戦をめぐり展開される。現在も15−18歳の全日本高校サッカー選手権大会があり、統計によると毎年1万校以上から数十万人が参加しているという。
日本の多くの若者が、『キャプテン翼』の漫画・アニメの影響でサッカーを志している。この20年間のプロ選手のほとんどが影響を受けている。2002年日韓W杯で、日本代表に登録された23人のうち16人が、『キャプテン翼』の影響でサッカーを始めたと話した。日本サッカー界を象徴する人物の一人、「アジア初のセリエA選手」と呼ばれる中田英寿は、憧れの人物は大空翼と公言している。『キャプテン翼』は奇跡的であり、そのおかげで日本のサッカーは無知から繁栄に向かった。
日本のサッカーの台頭と比べ、中国のサッカーは回り道をしすぎている。サッカーはスポーツ大会であり、さらに国民によるスポーツであるべきだ。ごく一部のプロの選手がプレイし、多くの一般人が観客になるならば、基礎というものが存在しない。サッカーの発展を経済学に基づき分析した人は、一国のサッカーの水準は経済水準の高低、社会の安定、参加者の多さといった要素から影響を受けるとした。中国にとって1つ目と2つ目は問題ではなく、そのため一般人をピッチ上に集めサッカーに参加させられるかが、サッカー水準を左右する鍵になる。この状況下、中国に不足しているのは指導方法、夢と興味を抱かせる橋渡し役だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月6日