日本外務省は1日、朝鮮問題を専門に処理する独立部門「北東アジア第2課」を新設した。共同通信の報道によると、同課は、日朝指導者の会談と拉致問題の解决を促進するための朝鮮との事前協議や交渉などを担う。
米朝首脳が6月12日にシンガポールで会談した後、日本の安倍晋三首相は会談の成果を積極的に評価し、朝鮮の最高指導者である金正恩氏との直接対話に前向きな姿勢を示した。安倍首相のこの態度にはどのような考えがあるのだろうか。日朝首脳会談は最終的に実現するか。
背後の思惑
安倍首相が日朝首脳会談を急いで進めているのはまず、米国と歩調を合わせ、朝鮮半島問題の解決プロセスから除外されないようにするためだ。朝日新聞は、韓朝サミットと米朝サミットの実現に伴い、朝鮮半島情勢は平和な方向へと発展しており、安倍政権はもともとの「圧力一辺倒、制裁一辺倒」の立場を変えざるを得ず、それまでの圧力路線から朝鮮との対話の軌道へと転換した。
また日本国内の要素も重要な役割を果たしている。森友学園や加計学園など国内のスキャンダルの深刻化で、安倍政権のマイナスイメージは高まっている。安倍内閣の支持率は谷底からはいくらか回復したが、また理想的とは言えず、安倍政権には、外交実績を利用して内政の苦境を脱したいとの思惑がある。
アナリストは、今年9月の自民党総裁選が近付く中、日本が求める朝鮮拉致問題の解決で米国や韓国などに依存しているだけでは、政権に十分な政治的資本を与えることはできないとの思惑から、安倍政権は日朝首脳会談の実現に積極的にならざるを得ないのだと指摘する。
日本メディアは、安倍首相は9月中旬にロシアのウラジオストクで開かれる東方経済フォーラムへの出席時、または9月下旬に米国のニューヨークで開かれる国連総会への出席時に金正恩氏と会見すると予測しているが、金正恩氏はまだこれらの活動への出席を確定していない。日本政府はさらに、安倍首相が8月に訪朝する可能性も伝えているが、アナリストは、この案は実現の難度がより高いと指摘している。