蒋豊:日本の「軍事的な突破」の背後に見える焦慮

蒋豊:日本の「軍事的な突破」の背後に見える焦慮。最近、日本西部を、史上まれに見る特大の豪雨災害が襲った。野党は、与党の対応が遅れたと責めている。それと時を同じくして、安倍政権は軍事面での取り組みを強め、頻繁な動きを見せている…

タグ:豪雨 自治体 災害 防衛力

発信時間:2018-07-21 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 さらに、日本の軍隊の国家化を進めている。日本の現行憲法によれば、自衛隊は国家の防衛力であり、正式な軍隊ではない。この憲法は戦後に米国の主導の下に制定されたものだ。だがこれは第2次大戦後の重要な成果の一つであり、戦後の国際秩序を有効に保障するものとなってきた。日本政府は現在、各種の「子法」の制定を通じて、日本の「母法」たる憲法の自衛隊の使用に対する規定をすでに変えてしまっている。それにもかかわらず日本の安倍政権は、自衛隊をどうにか正式な軍隊にして国際舞台に上がらせようと万策を講じ、他国と防衛で連携するなど、世界の中心に近付こうとはかっている。


 最後に指摘しておくべきなのは、安倍政権はあらゆる力を振り絞って軍事的な動きに出ようとしているが、ますます深刻化する「高齢化」と「少子化」による労働力不足で、自衛官になる層がますます減っているということだ。いかに進んだ軍事技術や武器があっても、最後は人がそれを把握する必要がある。軍隊の跡継ぎがいないという問題は、永遠の弱点となる。日本がこの問題で「解なし」と答えざるを得なくなるのは時間の問題で、安倍政権の努力は一時の渇きをいやすものにしかならない。


 日本がこのところしばしば軍事行動に出ていることは、日本の迷いと焦慮を反映している。隣国の中国が発展し台頭する中、日本は自らの未来の方向に迷い、中国と協力して発展を模索するか、これを牽制して距離を保つのか、日本の政治中枢での討論には未だに結論が出ていない。その結果、こうした迷いの中、日本は焦燥感をますます高めている。安倍首相らは、日本が今、軍事的な突破を実現できなければ、未来にそれができる可能性はどんどん減ると考えている。将棋で焦って指した手は必ず間違う。戦略もそれと同様で、焦って繰り出した手が奏効することはまずない。(文:蒋豊・日本新華僑報編集長)


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月21日  

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