日本政府の複数の関係者は21日、小野寺五典防衛相が8月中旬にインドを訪問し、シタラマン国防相と会談する方向で調整に入ったと発表した。
陸上自衛隊とインド陸軍の初となる共同訓練について正式合意する見通しだ。
【上陸】
陸自とインド陸軍の共同訓練は、テロ対策がテーマとなる。共同通信によると、日本側は訓練の時期を秋以降とし、訓練場所をインド北東部の戦略的要衝であるミゾラム州にしようとしている。ミゾラム州は東がミャンマーに隣接しており、西はバングラデシュに近い。
消息筋によると、陸自は2020年の東京五輪に向け、テロ対策の経験を蓄積しようとしている。テロ対策のほか、陸自とインド陸軍はインド北東部の高温・高湿度の気象条件を利用し、密林での作戦を訓練する意欲も示している。
小野寺氏はシタラマン氏に、航空自衛隊とインド空軍の共同訓練の早期実現を提案した。
海上自衛隊は2007年より、インド海軍や米海軍と「マラバール」海上合同演習に参加しているが、日印の陸上共同訓練は今回が初だ。共同通信は、日本政府が日印の合同軍事演習を陸から空へと拡大することで、両国の安保分野の連携を加速させると伝えた。
【歩み寄り】
陸海空自とインド軍の交流強化を検討するほか、小野寺氏はシタラマン氏に、救難飛行艇「US-2」のインド輸出について言及する見通しだ。
安倍晋三首相は2015年12月にインドを訪問し、防衛装備品・技術移転協定に署名した。協定によると、インドは海自が使用しているUS-2を購入する予定だ。
日印高官は最近、頻繁に交流している。双方は政治・経済・防衛分野の協力を拡大しており、より戦略性が備わり緊密化している。2015年には、インド初の高速鉄道プロジェクトが日本の新幹線技術を導入することが決定された。2016年には、両国が原子力協定に署名した。2017年には、日印米が「マラバール」合同軍事演習に空母級の艦艇を派遣した。
共同通信によると、小野寺氏は同時にスリランカを訪問し、スリランカ軍の災害救助能力の向上の実質的な進展を促し、日本とスリランカの安保分野の連携を強化する方針だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月24日