日本の自民党総裁選が迫るなか、安倍晋三首相兼自民党総裁はこのほど故郷の下関市で講演し、改憲を全力で推進し、次の国会への改憲案の提出を目指すと表明した。共同通信によると、3選を目指す安倍氏は「改憲のカード」を切っているが、ライバルの石破茂元自民党幹事長はその改憲案に反対している。いかに改憲すべきかは、自民党総裁選の争点になっている。
テレビ朝日の13日の報道によると、安倍氏は12日夜の講演で改憲の主張を繰り返し、特に自衛隊を憲法9条に明記することで合憲の地位を与えるとした。安倍氏は「自衛隊を合憲」とする憲法学者が2割にとどまるとし、この状況に終止符を打たなければならないと表明した。「改憲は(自民党の)立党以来の根本的な主旨であり、全党員の宿願でもある。誰が党総裁になるとしても、この責任を負わなければならない」と話した。安倍氏は、自民党は改憲案のとりまとめを加速し、次の国会に提出すると表明した。また今回の総裁選により党内の改憲の議論を深めたいと強調した。党内の支持を得るため、安倍氏は同日再び森友・加計学園問題について謝意を表し、類似する件の再発防止を約束した。さらに「戦後外交の総決算」を行い、日露領土問題を解決し、平和条約に署名すると述べた。
日本メディアによると、安倍氏は9月の自民党総裁選で勝算が高いとされている。また安倍氏もこれを契機とし自らが貫く政治の理想を推進しようとしている。そのうち最も重要なのは、改憲の問題だ。今回の自民党総裁選には多くの候補者がいるが、最終的には安倍氏と石破氏の「一騎打ち」になる可能性が高い。両氏の論戦で、改憲が焦点になっている。同じく改憲派の石破氏は安倍氏の改憲案を批判し、「理論上は整合されておらず、国民からも深く理解されていない」ため、手法的にも改憲の内容的にも安倍氏を支持しないと述べた。「改憲は再検討が必要であり、最低でも党内の流れをもう一度踏まえる必要がある」石破氏は9条改正について「しっかりした手続きがいる」と話した。TBSは、安倍氏と石破氏の改憲などをめぐる対立が日増しに浮き彫りになっており、今回の自民党総裁選の基調になると伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年8月14日