日本の気象庁は15日、南西部の小島の火山噴火警戒レベルを引き上げ、現地住民に避難準備を整えるよう呼びかけた。この火山は3年前に噴火し、全島民が避難を余儀なくされた。
口永良部島は鹿児島県南端の小島で、東京都から南西に約1000キロ離れている。気象庁は15日、同島の噴火警戒レベルを2から4に引き上げた。警戒レベルは5段階で、最も危険性の高いのは5。
気象庁の観測によると、口永良部島ではこのほど火山性地震の頻度が上がっており、火口付近の硫酸の濃度が大幅に上がっている。これは噴火のリスクが拡大していることを意味する。気象庁は大きな噴石や火砕流への警戒が必要として、直ちに警戒レベルを引き上げた。
火砕流はガスとテフラ(火山砕屑物)の混合物で、高温・高速などの特徴と、極めて高い破壊力を持つ。流れ下る際にすべての生命と財産を破壊し焼き尽くすため、火山の主な危険の一つに数えられている。
2015年5月29日に口永良部島で噴火が発生した。火山灰は高さ9000メートルまで噴出し、溶岩が山頂から流れ下り海に注ぎ込んだ。共同通信によると、当時は全島民137人が避難を強いられた。これらの島民の多くが近年帰宅しており、現在の島民数は約100人となっている。
ロイター通信によると、日本には110の活火山があり、うち47が要警戒となっている。この数カ月で日本各地の火山が相次いで噴火している。宮崎県と鹿児島県の県境にある新燃岳は3−6月に渡り何度も噴火し、鹿児島県の桜島は6月16日の噴火で火山灰が4700メートルまで噴出した。
群馬県と長野県の県境にある活火山、草津白根山が今年1月23日突如噴火し、付近の草津国際スキー場で雪崩が発生した。陸上自衛隊が付近で訓練しており、1人の自衛官が火山から噴出した岩に当たり死亡した。他にも複数の自衛官が負傷した。
日本の人気観光スポット、長野県と岐阜県に跨る活火山の御嶽山が2014年9月27日に突如噴火し、60人以上が死亡した。これは日本の過去90年間で被害が最も深刻な噴火となった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年8月16日