沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題が続いている。沖縄県は来年2月24日に県民投票を行い、その結果により米軍基地に反対する県民の意志を再び示そうとしている。
ただし今月4日まで、沖縄県内の2市が県民投票に反対を表明している。政府と沖縄県が基地移設をめぐり対立を続けるなか、県民投票の予定通りの実施に新たな不確定要素が生じた。
日米政府は1996年、米軍普天間飛行場を沖縄県内の宜野湾市から名護市辺野古に移設することを決定した。ところが沖縄県民は一年を通じ、在日米軍の犯罪、軍機の墜落や空からの落下物、騒音などの問題に悩まされている。県内移設に強い不満を持ち、基地の閉鎖か県外移設を何度も求めている。
共同通信によると、新任の玉城デニー沖縄県知事が来年の県民投票を推進するなか、宜野湾市議会が4日、これに反対する声明を発表した。
声明に列挙された理由はこうだ。普天間県内移設プランをめぐる沖縄県民の意見はさまざまであるが、県民投票は「賛成」「反対」という2つの選択肢しか設けておらず、県民の考えを十分に反映し難い。県民投票の費用は高額で、必要性を再確認するべきだ。
沖縄県石垣市議会は今年10月に発表した声明で、県民投票に反対した。
玉城氏が米軍基地反対運動の後継者とされており、9月30日には移設計画に賛成する候補者を破り、大差をつけ沖縄県知事に当選していたことに注意が必要だ。一部の観測筋は、米軍基地反対派がこの選挙に圧勝したことは、県内移設に反対する沖縄県民の意志をはっきり伝えており、再び県民投票を実施する必要はないと判断している。
在日米軍基地の7割以上が沖縄県に集中している。沖縄県と政府は長年に渡り議論を続けており、前者は後者を相手取り訴訟を起こし、普天間基地の県内移設にストップをかけようとしている。双方は11月に協議を重ねたが、溝を埋めることはできなかった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年12月6日