【分析】
日本の軍事評論家の前田哲男氏は、「領域を跨ぐ」防衛体制を構築するといった新たな防衛計画の大綱の理念により、日本の防衛予算はさらに増額する恐れがあるとして、日本の新たな全面的な軍拡に警戒を呼びかけた。
明治大学の纐纈厚特任教授は、日本の防衛予算が大幅に増額されれば、日本は北東アジアひいてはアジア全体の危機の温床や軍事的緊張を拡大させる導火線になり、再び隣国の不安と懸念を引き起こすことになると判断した。
東洋学園大学の朱建栄教授は、「日本政府は再三制限を打破し、国民生活と国家発展を犠牲にし大規模な軍拡に取り組んでいる。これは多くの日本人から反対されているほか、日中・日韓関係に暗い影を落としている。日朝関係改善の希望もより不透明になり、ロシアも警戒を強める。まさに自身と他者に害をもたらすやり方だ」と指摘した。
【論評】
東アジア情勢は今年に入り、積極的な発展の流れを示している。ところが日本は軍拡の野心をむき出しにし、さらに再び「中国脅威論」を口実にしている。このやり方と新たな防衛計画の大綱は地域全体に不安の種をまいており、日本も安全の苦境に立たされることになる。
自国の安全を守ろうとするならば、日本は歴史の教訓を銘記し、専守防衛の理念を厳守すると同時に冷戦時代の対抗思考を捨て、周辺諸国と共に北東アジアの良好な局面を維持するべきだ。
【背景】
安倍政権による防衛計画の大綱の見直しは2013年ぶり。防衛計画の大綱は以前、10年置きもしくはそれ以上の期間を空けて見直されていたが、近年は見直しのペースが大幅に上がっている。
防衛計画の大綱は日本の中長期安保政策の基本綱領、自衛隊運用の最高指針だ。中期防衛力整備計画は防衛計画の大綱を踏まえた、今後5年間の具体的な計画だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年12月20日