現金を持たないことは、今や多くの中国人にとっていたって日常的なことになっている。このほど、日本のテレビ朝日の記者が北京で現金を持たずにスマートフォンのみで過ごすことを体験し、その様子が日本で放送された。
北京駐在中のテレビ朝日の前田輔記者の体験はシェア自転車から始まった。スマートフォンでQRコードをスキャンするだけで簡単に利用でき、払った料金はわずか1元(約16.1円)。前田記者はその安さに感嘆の声をあげていた。
続いてはレストラン。店内の客たちはメニューで注文するのではなく、スマホ画面をのぞき込んでいる。実はこの店には紙製のメニューはなく、客たちはスマホで料理を選んで決済する仕組みとなっている。客からの注文が完了すると、直ちにキッチンのスクリーンに表示される。頼んだ料理は、注文からわずか5分で出来上がった。
レストランの利用客は、「スマホによる注文は便利で簡単。並ぶ必要もないし、ただ席で待てばいいから」と話す。
また、レストランのオーナー・劉正さんは、「スマホの活用でコスト削減や経営効率が向上した上、営業中に現金を管理するリスクもなくなった」と語る。
さらに前田記者が驚かせたのは、客のリピート率の向上や食材の管理を迅速に把握できるように、この店では客の注文や来店履歴のデータをスマート管理している点だ。