火器管制レーダー照射は何を意味するか
匿名の中国軍事問題専門家は28日、環球時報に次のように述べた。日本側の「火器管制レーダー照射」とは往々にして、対抗のさらなるエスカレートを意味する。昨年12月20日に発生した火器管制レーダーの争いを例とすると、韓国の広開土大王駆逐艦に搭載されていた対空レーダーは、主に次の三種だ。まずは米国製のAN/SPS-49(V)2次元レーダーで、主に対空早期警戒に用いられる。2次元とは標的の距離と方角を測定できることを意味するが、高さと速度を測定できない。このレーダーの探知の精度は低く、ミサイルによる攻撃を誘導できない。2つ目はオランダSignaal(現在はタレス)のMW08対海・対空捜索レーダーで、海と空の標的を探知できる。3つ目は3次元レーダーで標的の距離、方角、高度を探知できる。この3つ目の対空レーダーはSignaalのSTIR 180追跡照射レーダーで、標的を正確かつ連続的に追跡し、艦載速射砲に正確で高データ速度の情報を提供できる。また同艦のセミアクティブ・レーダー・ホーミング(SARH)方式のRIM-7Pシースパロー艦対空ミサイルのために、末端連続波照射任務を行うことができる。
上述した3種のレーダーのうち、SPS-49(V)とMW08が捜索レーダーであり、STIR 180が火器管制レーダーだ。軍艦は通常、前2種のレーダーで標的を捜索・追跡するため、この2種のレーダーによる標的の「ロックオン」は一般的な操作だ。火器管制レーダーは通常オフにしておき、対空照射を行わない。戦闘準備の時のみ標的のロックオンに用いる。そのため平時に火器管制レーダーでロックオンもしくは照射する場合、往々にして脅迫的な敵対行動を意味する。しかし専門家は、火器管制レーダーを照射したとしても、ミサイルを直ちに発射できるわけではないと指摘している。これはさらにミサイルに電気を通し、安全装置を外すといった操作が必要だ。そのため火器管制レーダーの照射は往々にして、一種の警告を意味する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年1月30日