日本の元号変更、事前発表をめぐり意見が対立

日本の元号変更、事前発表をめぐり意見が対立。安倍政権は皇太子即位前の元号発表を決定済みだが、新元号を事前に発表するかをめぐり日本の内部では激しい駆け引きが展開された…

タグ:新元号 新閣僚 国民  右翼勢力

発信時間:2019-03-13 15:19:57 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本は今年5月1日に元号を改める。「平成」はあと2カ月も経たないうちに終了する。新たな元号は議論を重ね、4月1日に公表される。


 安倍政権は皇太子即位前の元号発表を決定済みだが、新元号を事前に発表するかをめぐり日本の内部では激しい駆け引きが展開された。これにはどのような深い意図があるのだろうか。


 国民生活への影響を緩和


 昨年10月上旬の内閣改造で、新閣僚が集合写真を撮影した際に、衛藤晟一内閣総理大臣補佐官は杉田和博官房副長官の事務室を訪れ、新元号発表の時期について検討していた。衛藤氏は直ちに「新天皇即位前に新元号を発表すれば、天皇の尊厳の問題に関わる。歴史的にも先例がなく、一世一元という規定にも背く」と本題に入った。しかしこの圧力は奏功しなかった。杉田氏は「各業界に準備期間を持たせるならば、1カ月前に新元号を発表しなければならない」と反論した。


 なぜこのような駆け引きが展開されたのだろうか。日本の国会は1979年に「元号法」を可決した。これには第1項「元号は、政令で定める」、第2項「元号は、皇位の継承があった場合に限り改める」という内容しか含まれない。元号法は天皇と関連しないが、解釈については大きな対立を引き起こした。事前に新元号の発表を主張する勢力は、新元号発表の権限は内閣にあるとしている。右翼勢力「日本会議」は機関誌『日本の息吹』(2018年8月号)の記事で、新天皇即位後に新元号を発表することで、「天皇の元号」であることを示せるとした。


 国事行為であるため、内閣の新元号発表は天皇の署名が必要になる。事前に発表するならば、間もなく即位する新天皇ではなく現在の天皇が署名するしかない。日本会議は、一世一元を切り離してはならないとしている。これは明治時代から続いてきたというのだ。


 明治時代の「登極令」は皇位継承について、新元号は国家元首である天皇の「勅定」後に発表されると規定した。この制度は天皇と元号の関係を強化した。右翼勢力は、皇室の伝統と慣例は連続性を持ち、憲法に違反しなければ、法律で明文化されていなくてもこのやり方を引き続き踏襲すべきとしている。


 日本の内閣は日本国民を代表し、国会から指定され首相によって率いられる。内閣が政令を発表するならば、元号は天皇ではなく国民のものということになる。これは水と油のように混ざることのない原則の食い違いだ。


 杉田氏は、内閣が新元号に関する政令を発表することには何ら問題がないとしている。現在の天皇は「国民の統合の象徴」であり、国民の支持を得なければならない。元号の変更により混乱が生じれば、皇室と新元号は国民の支持を失うことになる。そこで首相官邸は昨年5月に各政府部門に対して、新元号を新天皇即位1カ月前に発表する準備作業を行うよう求めた。これは元号を変える前に十分な時間を設け、国民生活への影響を最小限に抑えるためだ。


 安倍政権は杉田氏の提案を受け入れ、事前に新元号を発表することになった。これは右翼の狙いをある程度けん制したと言える。

 

 元号変更、日本社会への影響

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