「南西諸島の防衛強化」の重要な一環として、日本の防衛省は先ほど鹿児島県・奄美大島と沖縄県・宮古島に陸上自衛隊の駐屯地を新設した。日本は近年、南西諸島の軍事化と要塞化を試みているが、今回の新駐屯地は日本の南西諸島方面の軍事資源を大幅に拡大し、外に向け高圧的な姿勢を示していると分析する声もある。
共同通信によると、奄美駐屯地で開かれた記念式典において、原田憲治防衛副大臣は、奄美大島北部と南部に奄美駐屯地と瀬戸内分屯地を設置することで、「陸上自衛隊の配備の空白地帯の一部を解消できる」と強調した。情報によると、警備部隊の他に奄美大島には新たに地対空・地対艦ミサイル部隊が配備された。防衛省は宮古島に約380人規模の警備部隊を先行配備し、2020年以降には約800人規模のミサイル部隊を追加配備する。また防衛省は石垣島に約600人規模のミサイル部隊と警備部隊を配備する計画を立てており、関連する建設工事がすでに始まっている。
日本の南西諸島の防衛力強化は、陸上自衛隊の警備部隊とミサイル部隊のみに留まらない。防衛省は2018年3月に釣魚島(日本名・尖閣諸島)などで起こりうる不測の事態への対応を口実とし、日本版海兵隊と呼ばれる離島防衛専属部隊「水陸機動団」を設立していた。日本の「防衛計画の大綱」によると、水陸機動団は南西諸島及び周辺地域の戦略的抑止力の強化の重要な一環だ。岩屋毅防衛相は今年2月、長崎県佐世保市に駐留する水陸機動団を視察していた。水陸機動団にはまだMV-22オスプレイなどの輸送手段が欠けているが、日本は水陸機動団の規模の拡大を続けている。2400人まで拡大する予定で、力をまったく緩めていない。
日本が近年、南西諸島の軍事力の配備で着実に前進していることに注意が必要だ。奄美大島、宮古島、石垣島の他に、自衛隊第15旅団の沖縄への配備がすでに完了している。与那国島にも自衛隊の「沿岸警備隊」が出現している。日本政府はさらに南西諸島を利用し軍事訓練の水準を高めている。宇宙船発射基地である種子島から西に約12キロ離れた馬毛島を取得し、訓練基地の建設に用いている。訓練基地が完成すれば、米軍普天間基地のオスプレイを含む艦載機パイロットが馬毛島で訓練を行うことになる。