「蜜月期」に入った日米関係には実質的な内容が伴わず、むしろ互いに需要があり相互利用する関係に近い。
メディアの報道によると、トランプ米大統領は25日に東京に入り、3日間の正式な訪日を開始した。日本政府が公表した日程によると、27日の日米首脳会談の他に、トランプ氏は日本の安倍晋三首相と共にゴルフをプレイし、相撲を観戦し、海上護衛艦「かが」を視察する。日本国内からは、これは「旅行」であり、安倍氏は「ガイド」だと揶揄する声が聞かれる。
トランプ氏が令和初の国賓に
トランプ氏にとっては2017年の就任後で2回目の訪日に過ぎないが、日本にとっては特殊な意義がある。
日本は5月1日より令和の時代に入った。新時代に新天皇が初めて会見する外国人首脳、これには特殊な意義がある。1989年に平成になると、準備不足のためにジンバブエのムガベ大統領が、明仁天皇が初めて会見した外国人首脳となった。日本の政界は重要なチャンスを無駄にしたと後悔した。
再発を防止するため、安倍政権は昨秋より計画を開始した。トランプ氏に令和初の国賓として来日するよう促すことで、安倍政権は日米同盟の特殊性を対外的にアピールした。
最近の日米関係の動向を見ると、両国関係は確かに「蜜月期」に入ったと言える。安倍氏は4月末に訪米し、トランプ氏と首脳会談を行った。現在はトランプ氏が日本を訪問している。トランプ氏は6月には大阪で開催されるG20サミットに出席する。日米両国首脳が3カ月連続で首脳会談を行い、米大統領が2カ月連続で訪日する。これは戦後の日米関係の歴史になかったことだ。
さらに27日の日米首脳会談を加えると、安倍氏はトランプ氏と11回顔を合わせていることになる。また今回は前回から1カ月以内の計算だ。安倍氏はトランプ氏と最も多く対話している外国の首脳であり、何度もゴルフを共にプレイしている。アイゼンハワー元大統領は「大統領になれば、嫌いな人間と会議を開かざるを得ない。ところがゴルフは、好きな人間とだけプレイできる」と述べている。少なくともトランプ氏は安倍氏を嫌わず、コミュニケーションを取り交流しようとしていることが分かる。