日本防衛省の五味賢至戦略企画課長は8日、「イージス・アショア」の配備をめぐる防衛省の調査報告書に誤りがあった問題で、距離と標高の縮尺が異なるのに気づかず測量と計算を行ったため、数値に誤りが生じたと説明した。
五味氏によると、今回の地図データの作成には、米グーグルの衛星写真を利用したグーグルアースが利用されている。仰角の計算に用いた「高さ」と「距離」の縮尺が異なっていることに気付かず定規で測り三角関数を用いて計算し、それから分度器で確認したという。五味氏は「検査を徹底していなかった」と述べた。
報道によると、誤りがあったのは防衛省が今年5月に発表した調査報告書だ。新屋演習場を配備先にできるかを検討したほか、東北地方の19カ所のうちレーダの電波を遮蔽する可能性がある山の9カ所の仰角を調査した。得られた結果は実際の数値を上回っていた。
誤差が最も大きかったのは秋田県男鹿市の「秋田国家石油備蓄基地」で、実際には4度の仰角が15度と記録された。山形県酒田市の国有林は5度大きく記録された。その他7カ所でも約2−5度の誤差が出た。
防衛省はメディアに情報公開する前、秋田市内で周辺住民への説明会を開いた。五味氏は「信用を損ねたことにお詫び申し上げる」と述べたが、新屋演習場への配備計画に変更がないことを強調した。
周辺住民からは「信用できない」「受け入れられない」「今後もミスが出るかもしれない」などの批判が噴出した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年6月10日