すべての人の生活と密接に関わるため、ゴミ分別は最近、国内のホットな話題になっている。興味深いことに日本のネットユーザーも中国のゴミ分別に興味津々で、一部の人は「日本と同じようにゴミ分別する国がようやく出てきた」と喜んでいる。もちろんこれは正確ではない。さらには「日本のゴミ分別とリサイクルの経験を中国に輸出できる」「ゴミ分別を始めた中国人に深く同情する」といったコメントもあった。
なぜ「深く同情」するのか。なぜなら日本のゴミ分別は規定が厳しく、6種以上に分けられる場所も多いからだ。ゴミの分別を覚えるだけでも長い時間がかかる。新しい場所に引っ越してからまずすることは、市役所に行きゴミ分別の案内をもらうことだ。日本にはさらにゴミを45種類に分別する村がある。
環球時報の記者が日本の生活で面倒と思うのは牛乳パックの処理だ。まず切り取り線に従い切り、洗って乾かしてから資源ゴミとして出す。また日本で使用済みビール瓶を捨てるのは容易なことではない。王冠は金属であり、瓶はガラスで、さらに瓶に貼ってあるラベルなどは紙だ。さらに日本では毎日ゴミを出せるわけではなく、一週間内の指定された曜日にその日のゴミを出す必要がある。そのため多くの家庭のベランダには分別したゴミが置いてある。
多くの人の考えと異なり、日本はマナー向上によりゴミ分別・リサイクル事業を徹底しているのではなく、厳格な法整備を行っている。これによりゴミ捨ては日本人にとって面倒な、ストレスのたまる作業になっている。記者の日本人の知り合いには、上海に転勤した人がいる。彼らは上海で「日本では感じなかったが、中国にいるとゴミ分別が異常なのは世界で日本だけと感じるようになった」と感嘆を漏らしていたが、今やそうも言っていられなくなった。
実際に上海でゴミ分別が始まると聞くと、一部の日本人は教材を出し、上海で講座を開こうなどと口にした。しかし彼らはすぐにメディアの報道から、上海がゴミを「リサイクルゴミ」「有害ゴミ」「乾いたゴミ」「湿ったゴミ」の4種類にしか分けないことを知った。これを受け日本人は検討し、議論を始めた。最後に彼らは、この分類は参考になるという結論を出した。
それはなぜだろうか、次の例を見ていこう。日本ではペットボトル、瓶、紙パックなどを分けるが、上海はそれを「リサイクルゴミ」の一つにまとめている。日本人は上海のやり方が正しいと考えている。日本のリサイクルゴミのうち8割は最終的に焼却処分されており、リサイクルできる資源とされるゴミのみが残される。
「湿ったゴミ」に関する意見は分かれている。湿ったゴミは主に生ゴミであるが、乾いたゴミとの区別が難しい。日本の多くの家庭は生ゴミを捨てに行くのではなく、自宅の台所に生ゴミ処理機を設置し、生ゴミを粉砕し乾燥させ粉末に変える。これらの粉末は花壇の肥料にするか、ビニール袋に入れて燃えるゴミとして出す。これは湿ったゴミが腐りやすく、特に夏は不潔だからだ。
日本のゴミ回収の経験は豊富だが、多くの日本人はリサイクルの分類が複雑すぎると意識し始めている。中国も日本の先進的な経験を学び、より良い新しい回収方法を作るべきではなかろうか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月12日