日本の探査機「はやぶさ2」が今年4月、小惑星「りゅうぐう」の表面に世界初の人工クレーターを作ったが、これはどの程度の大きさのものなのだろうか。日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)はこれまで未確定だった範囲について、「幅が最長で15メートルほどの半円形のくぼみ」と指定した。日本メディアが伝えた。
クレーターの範囲はこれまで、金属弾に直接当たってできたとみられるきれいな円形部分を指すのか、二次的に陥没したくぼみを含めた半円形の範囲を指すのか、JAXA内部で半年にわたり議論が続き確定していなかった。
自然のクレーターを発見し、名前をつけたり大きさを確定したりする際には国際天文学連合に申請する必要があるが、今回は世界初のケースのため、はやぶさ2チームが独自に決めた。人工クレーターに関する新基準になる可能性がある。
チームはさらに詳細な大きさと形状を分析中。JAXAの吉川真准教授は、「世界初の成果で今後の研究に影響を与える。慎重にしたい」と述べた。
はやぶさ2は4月にりゅうぐう上空で衝突装置を爆発させ、その勢いで大きな金属弾を表面に撃ち込んでクレーターをつくった。衝突点には深さ2-3メートル、直径10メートルの円領域に加え、南西方向にくぼみが広がった。
南西方向のくぼみは、もともと埋まっていた岩が金属弾の衝撃で、穴を押し広げる形で動いたことでできたと分析されている。チーム内では「クレーターの範囲に含めるべきでない」という意見もあったが、いずれも金属弾の影響によるものだとして、最終的に全体を含めることでまとまった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年11月11日