安倍氏の「非常態」、実現の理由を分析

安倍氏の「非常態」、実現の理由を分析。日本の政治文化を見ると、集団主義と首相の頻繁な交代が常態になっているが、安倍氏が「非常態」を実現できたことには内外の理由がある…

タグ:政治 文化 挑戦 人材

発信時間:2019-11-23 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 (三)野党がばらばらになっている。野党は2009年に民主党を中心とし、自民党に政権交代を迫ったが、内政と外交の失策により2012年末に自民党に政権を奪還された。現在は分裂状態で、新たに政権を握る可能性は低い。民主党は政権を失うと分裂と合流を経て民進党と名を改めたが、国民の支持を得られなかった。民進党から分裂した立憲民主党は最大野党だが、その国会での議席数も50余りに留まっている。その他の政党が合流したとしても、300議席以上を占める自公連立政権に対抗できない。野党間の政治理念は大きく異なり、ばらばらの状態であるからそれも無理な話ではあるが。


 (四)経済政策の効果が顕著だ。長期的な政権運営により、安倍氏は経済政策の効果を見直す機会を手にした。力強い財政刺激、金融緩和、構造改革は「アベノミクス」と呼ばれている。各界では毀誉褒貶が相半ばだが、歴代内閣が長年に渡り経済分野で為す術がなかった一方で、アベノミクスは日本の1.5%という経済成長を実現し、経済の苦境からある程度脱することができた。


 ところが日本の伝統的な政治文化の角度から見ると、安倍氏は政治の安定を実現したが、その長期政権運営には新たな政治のリスクが存在する。現在まで各種スキャンダルが発生し、党の内外で倒閣の陰謀がささやかれている。先ほど閣僚2人が辞任したが、これ安倍氏の長期政権運営に対する内外の不満をほのめかしている。再び「首相交代」を求める声が出ている。「桜を見る会」のスキャンダルの矛先は、安倍氏の後援会に直接向けられている。今後の成り行き次第で、安倍内閣の政治の運命が決まる。(筆者・廉徳瑰 上海外国語大学日本研究センター主任、教授)


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年11月23日

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