日本国内の感染者数、来週中に倍増の可能性も 専門家が警鐘

日本国内の感染者数、来週中に倍増の可能性も 専門家が警鐘。立命館大学教授で国際3E研究院院長の周瑋生氏は科技日報の取材で、「高密度の空間での集団感染のリスクに警戒するとともに、国際社会が共同で対応しなければならない。」と強調した…

タグ:クルーズ船 肺炎 感染者 拡大

発信時間:2020-02-21 16:16:15 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本の横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号で最初の新型コロナウイルス肺炎の感染者が確認されたのが2月1日、19日までの18日間でウイルス検査を受けた2042人のうち、約25%にあたる542人の陽性が確認された(全乗客・乗員3711人のうち15%)。感染者は25カ国・地域に及び、そのうち最も多いのは日本で247人。


 立命館大学教授で国際3E研究院院長の周瑋生氏は科技日報の取材で、「高密度の空間での集団感染のリスクに警戒するとともに、国際社会が共同で対応しなければならない。」と強調した。


▽日本には感染拡大のリスクが存在


 周氏は、「今回新型コロナウイルスに感染した「ダイヤモンド・プリンセス」号には世界56カ国・地域に及ぶ3711人(乗客2666人、乗員1045人)が乗船し、高密度で密集した空間を形成していた」とし、数理モデルに基づく統計結果によると、毎日の感染者を2次多項式の分布でみると徐々に上向きに推移しており、統計学上の決定係数R2(回帰予測値と実測値の差を表し、R2が1に近いほど相関性がある)は0.791。一方、毎日の累積感染者数も同じく徐々に上向きに推移し、決定係数R2は0.99で、平均増加率は45%となっている。このスピードは、中国湖北省の1月22日(571人)から31日(11821人)の平均累積増加率46%と大差ないと説明する。


 周氏によると、グルーズ船のほかに、日本国内の毎日の感染者数の累積増加率を指数分布でみると、統計決定数R2は0.895。日本では1月15日に最初の感染者が確認され、2月18日には累計73人に増えた。毎日の累積感染者数の平均増加率は13.4%で、最近ではその感染スピードが加速、感染者は2月13日の29人から18日には73人に増加し、平均増加率は20.4%に達した。このことから日本国内の感染スピードを見て取れる。統計学の角度からみると、日本には急速な感染拡大のリスクが存在するという。


 また、和歌山県済生会有田病院の男性外科医の感染が確認された後、同じ病院の50代男性外科医とその50代の妻、入院患者の60代男性、短期入院していた70代男性の感染が確認され、これまでに同病院での感染者は12人となった。


▽高密度の空間での集団感染対策を


 周氏は「クルーズ船での感染率は15%に近いが、今のところまだすべての乗客にウイルス検査を行ったわけではない。実際の感染者はまだ増えるかもしれないということだ」と指摘する。


 専門家の見解では、新型コロナウイルスは飛沫や接触によって感染するとされていたが、特殊な環境下では、エアロゾル感染もありうるという。この3つがクルーズ船ではいずれも存在した可能性がある。


 日本の「ダイヤモンド・プリンセス」号、和歌山県有田病院での院内感染、医療従事者の感染をみると、院内での感染拡大を特に重視し、高密度の空間での集団感染のリスクに注意して対策しなければならない。

 

 周氏は統計分析を通して、「日本国内の感染者数が来週中にも倍増する可能性がある。早急に対策を強化しなければ、あっという間に日本全国に感染が拡がるだろう。」と警鐘を鳴らす。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年2月21日

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