「ファイブ・アイズがシックス・アイズになるのだろうか」米国、英国、カナダ、豪州、NZによる「ファイブ・アイズ」情報網がさらに拡大し、日本を6番目のメンバーとして迎える見通しだ。29日付英ガーディアン紙が伝えた。
西側諸国と中国の「デカップリング」を吹聴する英国の右派議員は「ファイブ・アイズは日本を受け入れ、戦略的経済関係に拡大し、重要な鉱産物や医療用品といった戦略的準備を整える意向だ」と述べた。同時に日本の河野太郎防衛大臣も、日本を「第6の目」にすることを提案し、英国から歓迎された。
河野氏は先週、英国外交特別委員会のタジェンダット委員長が主宰する中国研究グループの会議に出席した際に、日本を「第6の目」にすることを提案した。河野氏はファイブ・アイズが日本を招待すれば、日本はこの決定を歓迎すると述べた。タジェンダット氏は河野氏の提案を歓迎し、「ファイブ・アイズは過去数十年に渡り、我々の情報及び防衛構造の中核だった。我々は信頼できるパートナーの加入を受け入れるべきだ。日本は多くの面で重要な戦略的パートナーだ。我々はすべてのチャンスを掴み、日本とより緊密に連携すべきだ」と述べた。注意すべきは、日本メディアが本件をほとんど報じていないことだ。
英国の保守派議員は、1941年に創設されたファイブ・アイズにより大きな力を発揮させることに強い興味を示している。彼らは緊密な政治・経済連盟を作ることで中国と競争しようとしている。「ファイブ・アイズ自由貿易区」を構築するという構想は、反中政治家、豪議会情報・安全保障合同委員会のアンドリュー・ハスティー委員長から支持されている。ハスティー氏は先ほど、「中国とのデカップリング」をテーマとするシンポジウムで「我々はサプライチェーンを見直し、弱点を探す。我々は自由貿易集団を作る可能性があり、あらゆる手を尽くしこのネットワークを構築するべきだ」と述べた。新型コロナウイルスの危機は、西側諸国の中国への重要な戦略的依存を露呈した。ファイブ・アイズは中国のレアアースなどの戦略物資への依存を減らそうとしている。
復旦大学国際問題研究院の呉心伯院長は30日、環球時報の記者に「米国が日本を抱き込み中国に対応するのは新しいことではなく、冷戦終結後、90年代中頃からすでに始まっている。ただし以前はまだ隠し立てをし、朝鮮半島や地域の危機により中国を念頭に置くことを隠していたが、今やよりオープンになっている。日本が本当に第6の目になっても、実際には中国にとってそれほど影響は大きくない。米日間の情報交換はそもそも密であるからだ。米日間の情報交換は朝鮮半島と中国を念頭に置いている。日本がシックス・アイズの一員になれば、日本と残りの4カ国の交流がより密接になる可能性があるが、米国との情報交換に大きな変化は生じない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年7月31日