安倍晋三首相の後継者を決める日本の自民党総裁選が8日、正式にスタートした。現時点では、党内の主要派閥の支持を集める菅義偉氏が国会議員票と地方票の7割前後を固めている。日本メディアは、菅氏が次期総裁に当選すると予想している。
早期の衆院解散・総選挙は諸刃の剣
菅氏は順調に自民党総裁に当選し首相に就任すると見られるが、衆議院議員の任期が残すところ1年ほどであるため、菅政権は短期政権になる可能性が高い。またJNNが7日に発表した世論調査の結果によると、安倍内閣の支持率が62.4%に上昇し、自民党の支持率が43.2%に達し、2012年末の第2次安倍政権発足後で最高水準となった。そのため日本メディアは、安倍内閣と自民党が高い支持率を集めるなか、菅氏は当選後に早期の衆院解散・総選挙に踏み切り、自身の政権運営の基礎を固める可能性があると予想している。
しかし日本の現在の感染状況を考えると、軽率に総選挙に踏み切れば、自民党と菅氏にとって両刃の剣になるかもしれないと指摘する声もある。
菅氏 当選すれば「脱派閥人事」に
菅氏は7日、朝日新聞の独占インタビューに応じた際に、首相になった場合の党役員・閣僚人事の方針について、菅内閣は「脱派閥人事」を貫くと表明した。また「各分野の専門家、改革の意欲を持つ人を招く。最優先するのは改革の意欲を持つ人だ」と強調した。
また菅氏は所見演説で自らの生い立ちを強調し、国民に寄り添う姿勢を示しネット上でさまざまな反響を呼んだ。菅氏は「私はほぼゼロからのスタートだった。50年以上前に上京したばかりの頃の私は、今日の自分を想像できなかった。私のような平凡な人であっても、努力すれば首相を目指すことができる」と述べた。これについて一部のネットユーザーは非常に感動し、「共感を生む」「日本人の心を揺さぶる強いメッセージ」「とても感動した」とコメントした。しかし別の見方をするネットユーザーもいて、「『あなたがダメなのは、あなたが努力していないから』という意味で、このような偏見を嫌う人も多い」という声もあった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年9月9日