留学ビザの審査を厳格化、不利益になるのは日本

留学ビザの審査を厳格化、不利益になるのは日本。来年より訪日留学ビザの審査を厳格化するため、外務省はビザ審査厳格化などの関連業務に充てる2億2000万円を計上する見通しだ…

タグ:訪日 留学 ビザ 審査

発信時間:2020-10-14 16:47:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 (一)米国に追随。米国はすでに中国人留学生及び研究者を対象とするビザの「規制」を打ち出し、英国の大学も敏感な専攻の中国人留学生の「締め出し」を開始している。この状況下、日本政府が留学生のビザの審査を厳格化し規制を行わなければ、大きな空白が生まれてしまう。日本がまったくためらわず米英などに追随しこの空白を埋めるのは、米国の中国に対する「ハイテク包囲」に協力するためだ(当然ながらその他の措置も含まれる)。日本は現在、新型コロナ、五輪の難題、景気低迷など一連の問題に直面しており、米国などの西側諸国の支持を必要としている。さらに菅氏は来年9月に総裁選を控えており、再任を果たすためには日本に対して深い政治的な影響力を持つ米国の支援が必要だ。


 (二)日米同盟を重視する安倍氏の従来の方針を引き継ぎ、現在も舞台裏で政治の大きな影響力を握っている前首相に迎合し、安倍氏の「忠実な継承者」という新内閣のイメージをアピールする。持病により辞職した安倍氏の任期は本来、来年10月までだった。菅氏の現在の任期は、安倍氏の残された任期だ。想定外の事態が生じなければ、来年10月以降には衆院選が行われ、菅氏も再出発を果たすことになる。安倍氏は任期が過去最長の首相となり、大きな派閥の力を握っている。自民党内で無派閥の菅氏が首相の玉座を守るためには、安倍氏が頼みの綱になる。


 (三)中国と距離を置く。中日関係の発展には近年、良好な流れが見られる。新型コロナウイルスの流行当初、中日の相互支援が双方の国民感情を改善し、中日関係のさらなる改善を促した。感染拡大に伴い、国際情勢が日増しに複雑かつ厳しくなっている。特に米政府の中国への高圧的な態度により、日米同盟の重視を貫く日本政府は、自国の国益を犠牲にすることになっても、対中関係で米国に追随せざるを得ない。今回の留学生に対する規制は、米国に追随する日本政府のフットワークの軽さを示した。2000年以降、中国一流大学から日本に留学する人数が大幅に減少しており、一般レベルの学校の学生も減少している。そこで日本の大学は近年、中国での留学生募集PRを強化し、さらには中国内陸部の4級都市でオンライン説明会を行っている。実際には欧米と比べると日本は理学部が弱く、中国人学生にとって魅力的なのは一部の工学部だ。留学生については、中国よりも日本の方が相手を必要としている。日本政府の留学生規制は自国に他国より大きな損失をもたらし、さらには中日関係を損ねる可能性がある。(筆者・馮昭奎 中国社会科学院栄誉学部委員、日本研究所研究員)


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年10月14日

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