日豪が「準軍事同盟」協定に署名へ 「アジア版小NATO」が浮上中?

日豪が「準軍事同盟」協定に署名へ 「アジア版小NATO」が浮上中?。日本、豪州、インドを抱き込み「アジア版小NATO」を構築する。これはアジア太平洋地域で安全同盟を構築する米国の長期的な戦略的構想だ…

タグ:豪州 インド 同盟国 アジア NATO

発信時間:2020-11-19 11:17:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本、豪州、インドを抱き込み「アジア版小NATO」を構築する。これはアジア太平洋地域で安全同盟を構築する米国の長期的な戦略的構想だ。「アジア版小NATO」は目下、水面下から浮上しつつあるようだ。

 

 日豪が「準同盟国」協定に大筋合意したことの他に、米国のポンペオ国務長官とエスパー国防長官が先月27日にインドを訪問し、両国の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を実施した。その席上、インドは米国の防衛パートナーに必要な3つの基礎的な合意を形成し、手続き上米国の準軍事同盟国になった。これは日豪印がすでに自国の防衛と安全を米国の「戦車」に縛り付けたことを意味する。また豪州は2007年の参加から今年13年ぶりに合同軍事演習「マラバール」に復帰し、かつ主力軍艦を派遣した。これは米日印豪がすでにインド洋の重要航路付近で、「軍事協力メカニズム」を模索していることを意味する。

 

 ところが米国が強い意向を持ちながら、軍事・防衛安全専門家は「アジア版小NATO」が真の実現に至るにはまだ時間がかかり、日豪印が懸念を残していると見ている。

 

 日豪の「円滑化協定」を例とすると、モリソン豪首相が今回感染リスクを顧みず訪日した大きな目的は、日本との同協定の署名だ。日豪の当局者も事前に、「協定が間もなく署名」という情報を流した。しかし17日に行われた両国の首脳会談の結果を見ると、双方は同協定に正式に署名しておらず、「大筋合意」の宣言に留まった。

 

 豪メディアは17日、日豪による同協定の署名の見送りは、豪州側が軍関係者が日本の法律に基づき死刑に処せられる可能性に反対しているという、協定の大きな物議と関連している可能性が高いと分析した。過去数十年に渡り、在日米軍は「地位協定」により、「不逮捕特権」を与えられてきた。これは在日米軍基地で勤務する職員及び軍事人員が公務執行中に事件を起こすか罪を犯した場合、在日米軍が優先的な司法管轄権を手にすることで、実質的には在日米軍に不逮捕特権を与えている。この問題は常に日本を悩ませており、日米の多くの緊張関係の根源になっている。日本は豪軍との協力で再びこの重荷を担いたがっておらず、豪州側はこの権利を放棄できないと考えている。この食い違いに不協和音があるため、日豪防衛協力は依然として未知数と分析する声も多い。

 

 「アジア版小NATO」の実現時期に影響を及ぼすもう一つの要素は、インドだ。インドは数十年に渡り「非同盟」を外交の基盤としている。近年は小さな動きを続けているが、この方針を捨てると宣言していない。インドのどの政権であっても、米日豪などの国と同盟を結び事実上の「アジア版小NATO」を作ろうとしても、国内政治で多くの越えがたい壁にぶつかることになる。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年11月19日

 

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