世界経済フォーラム(WEF)は25日から29日にかけて、オンラインの形で「ダボス・アジェンダ」対話会を開催しました。日本など複数の国の首脳が演説の中で、国際社会の団結と協力の強化や、多国間主義の堅持と実行を強調し、新型コロナウイルス感染症対策と景気後退など世界的な試練に共同して立ち向かっていくことを呼びかけました。
日本の菅義偉首相は、新型コロナ感染症を背景に、各国の団結がこれまで以上に重要性を増しているとした上で、「自由で公正な経済圏の拡大」や自由貿易体制の強化に取り組む姿勢を示しました。
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、「人類は完全に無防備な状態で、新型コロナ感染症に襲われた。回り道やミスは避けられなくとも、今こそ多国間主義と包容の精神を再確認する時期なのだ」と訴えました。
ドイツのメルケル首相は「今は多国間主義の時代だ」として、経済再生に向けた政策制定の際に発展途上国との協力を「減らすのではなく、増やすべきだ」と強調しました。
国連のグテーレス事務総長は、「国際社会は強力な多国間メカニズムに基づく多極化の世界を構築し、国際法に対する普遍的な尊重を前提として世界経済の発展に共同して取り組むべきだ」と話しました。
「中国国際放送局日本語版」2021年1月31日