日本政府が東京都、大阪府、京都府、兵庫県の緊急事態宣言を5月末まで延長することを決定したが、関西の医療システムの厳しい状況が続いている。そのうち状況が最も深刻なのは大阪だ。9日付「朝日新聞」によると、大阪府では新型コロナウイルスの感染が急激に拡大し、病床が逼迫し、重症病床の使用率が99%にのぼっている。最新の報道によると、日本の過去24時間の感染者は7200人以上で、1月9日以降で最多となった。
大阪府の7日の発表によると、同日の感染者は1005人、死者は50人で過去最多となった。兵庫県の感染者は493人、死者は39人。厚生労働省の当局者は「日本政府の百万人あたりの死亡データの統計によると、大阪府は19.6人(5月5日時点)となっている。この惨状はインドの15.5人、メキシコの16.2人、米国の14.5人を大幅に上回っている。関西の兵庫県は9.0人、愛媛県は11.2人、関東の東京は1.4人で、差が顕著だ」と話した。
日本政府の当局者は取材で、「(大阪府の)新型コロナウイルスにより亡くなった高齢者のうち、入院治療を受けられず、病床を待つ間に亡くなった方が多い。日本全国の病床が次々と不足しており、関西の状況が特に厳しい。大阪府が発表した最新データによると、重症病床の使用率が99%にのぼっている。しかし実際の重症者の数は重症病床の数をはるかに上回っている。現在約1万5000人が入院を待っており、医療崩壊が不可避だ」と述べた。
大阪府の高齢者福祉施設で働く職員は、現在の惨状についてこう語った。「うちは病院付属の施設だが、すべての高齢者が入院できるわけではない。感染確認されれば入院だが、おかしなことに疑い感染では入院できない。ある往診医は以前、高齢者にこれほどの異常があっても施設で待機するしかないとは馬鹿げていると不満をこぼしていた」
この施設の多くの介護スタッフは新型コロナウイルス感染者に対応した経験がなく、苦しんでいる。ある介護スタッフは「疑い感染の高齢者の排便や飲食を手伝う場合、通常の二倍の時間がかかる。一部の疑い感染者は絶えず咳をし、非常に恐ろしい」と述べた。「環球時報」の記者が大阪で見たところ、メディアが感染悪化に関するニュースを大々的に伝えているが、大半の市民は冷静で、過度な恐慌は見られない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年5月10日