外交部(外務省)の華春瑩報道官は11日、日本側による「慰安婦」関連の発言について質問に答えた。
【記者】日本の菅義偉首相は10日の衆議院予算委員会で、「従軍慰安婦」との表現を不適切とする内閣の答弁書に基づき、今後の教科書検定では「従軍慰安婦」との言葉を認めず、「慰安婦」に改めることになると述べた。同時に、1993年8月の「河野談話」の「慰安婦」に関する立場を継承するとした。これについて中国側としてコメントは。
【華報道官】「慰安婦」強制徴用問題における中国側の立場は一貫して明確なものだ。「慰安婦」強制徴用は日本軍国主義の犯した重大な非人道的犯罪であり、この歴史的事実には動かぬ証拠があり、否認は許されない。質問で言及された「河野談話」は日本政府の発表した第2次大戦時の「慰安婦」強制徴用問題に関する調査の結果であり、第2次大戦時に日本軍が強制や甘言などの手段を用い、被害者本人の意思に反して行ったものであるという歴史的事実を認めたものだ。
日本側は言葉遊びを弄して史実を曖昧にし、罪責を薄めようと試みる一方で、「河野談話」を継承するとも表明する。これは自己矛盾した拙劣なパフォーマンスであり、侵略の歴史を次第に否認さらには美化していくことが目的であり、被害国国民がこれを受け入れることは決してない。
我々は改めて日本側に対して、侵略の歴史を誠実に直視し、反省し、軍国主義と明確に一線を画し、「慰安婦」強制徴用など歴史の残した問題を誠実で責任ある態度で適切に扱い、実際の行動によってアジア近隣諸国及び国際社会の信頼を得るよう促す。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年5月12日