国際オリンピック委員会(IOC)の第138次総会は20日、五輪モットー 「より速く、より高く、より強く」に、さらに「より団結」を加えることを決定した。
これは1894年に「近代オリンピックの父」と呼ばれるクーベルタンが、五輪モットーを作るよう提案してから初の更新となった。IOCによると、モットーを作るのはスポーツの卓越した意義を表現するためだ。100年以上たってからの今回の更新は、IOCの目標、すなわちスポーツの価値観をめぐり、スポーツを通じて世界のさらなる団結を促進するという目標をより良く達成するためだ。
これまで五輪を12回取材している豪ベテラン記者のホームズ氏は東京で、「世界が五輪のため一つになる。これは他にはない力だ。選手が世界各地から集まること自体が相互理解を促進し、より美しい世界を築く一助になる」と述べた。
1960年のローマ五輪のカヌー競技に出場した、今年90歳になるにも関わらず東京で五輪を観戦しようとしているフィリップ・コールス氏は、「1942年に豪州のビーチで、有刺鉄線と海の潜水艦を目にし、戦争とは恐ろしいものだと感じた。しかしより忘れがたいのは、第二次大戦後の五輪で人々が選手村に集まるなか、新たな世界を目にしたことだ。人々が互いに握手し、相手の肩に手を置いたのだ」と振り返った。
東京五輪の開幕まであと3日もなくなった。五輪モットーに「より団結」と加えることで、スポーツの精神と名義、歴史に残る「より速く、より高く、より強くーーより団結」により全世界を励まし、より良くポストコロナ時代に対応できるはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月21日