在日学者:日本の「防疫の3本柱」の実施が難しい理由

在日学者:日本の「防疫の3本柱」の実施が難しい理由。。『朝日新聞』が先日実施した世論調査によると、回答者の66%が政府の防疫対策に不安を抱き、77%がワクチン接種が遅すぎると答えた…

タグ:コロナ 感染症 防疫 緊急状態

発信時間:2021-08-25 15:59:15 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 デルタ株が急速に蔓延し、日本政府は緊急事態の範囲を拡大し続けているが、防疫対策は明確な目的がないことにより非難されている。重圧の中、日本の医療システムは厳しい試練に直面している。民衆の不満は横浜市長選挙にも直接現れ、民主党内部でも「菅氏退陣」の声が多く上がっている。「ダイヤモンド・プリンセス」号乗船客を含め、日本国内の新型コロナウイルス累計感染者数は135万人に迫り、この「全面戦争」に打ち勝つことはできるのだろうか。『環球時報』は2人の在日学者を招き、彼らの視点から日本の防疫の実情を語ってもらった。


「防疫の3本柱」の実施が難しいのはなぜか


 感染が拡大し、様々な深層的な問題が現れ、日本各界は考え直している。中でも最大なのは、政治の決断と政府の施策の問題である。過去1年半を振り返ると、「緊急事態宣言」は日本政府の唯一の「救急薬」だが、その他の関連法の改善を含む対応策は感染状況の変化に追いつけず、新たな危機への対応と防疫対策を迅速に行えないでいる。一方、選挙状況の後押しを急ぐ自民党内閣は国内の医療機関にまず「追いつく」よう求め、さらには「力不足」の病院を実名で公表し、処罰することを提案した。

 

 日本の一部都道府県は「防疫の3本柱」の対策を打ち出し、医療体制の構築(重症患者の入院救護、中症患者のホテルなどでの療養、軽症患者の在宅療養)、感染防止、ワクチン接種を強化している。しかし、これらの合理的措置の実施には多くの課題が残っている。例えば、感染者を入院させるか否かを誰が判断するか。また、国および自治体が医師に決断を委ねても、医師に「簡単に決断できない、患者ともめた場合はどうするのか」と言われる。


 先日、新型コロナに感染した大学生が、症状が重かったが迅速に治療が受けられず、命を落としかけたというケースがあった。働きながら学校に通う大学生が仕事中に濃厚接触者になった場合、病院で検査を受けられなければ、自宅で隔離するしかない。現在、東京の感染者のうち、入院治療を受けられているのはわずか10分の1である。共同通信社の23日の報道によると、東京のある70代女性の感染者は、1週間も受け入れてもらえる病院が見つからず、症状が悪化して死亡した。


 多くの日本人は政府が打ち出した「軽症患者の在宅療養」「家族看護」などの措置は効果的なのか、それとも害があるのか、疑問を抱いている。メディアの報道によると、千葉県のある妊婦は在宅隔離中に早産となり、乳児が死亡した。


 日本メディアの報道によると、菅義偉政府は国民の80%のワクチン2回接種を10月までに終えることを目指している。一部の日本人はワクチン接種後に外食や遊びに出かけ、気が緩んでいる。ここ最近、ワクチン接種後に感染した人がテレビ番組に出演し、外出時はマスクを着用し、不要不急の外出は控えるよう呼びかけている。日本のテレビ番組のインタビューを見ると、感染拡大は「人災」だと話すゲストもいる。彼らは、政府の緊急事態宣言宣言後、住民は慣れてしまい、緊急事態が頻繁になり効果がなくなっていると考えている。NHKが19日に放送した世論番組は、今回の感染拡大の原因として、主に大型イベントの増加、家族・親友の集まりが多すぎる、室内での活動時に規定通りマスクを着用しない人が増えたことを挙げた。

 

 日本の感染拡大はコントロール不能になっている。『朝日新聞』が先日実施した世論調査によると、回答者の66%が政府の防疫対策に不安を抱き、77%がワクチン接種が遅すぎると答えた。日本のある時事評論家は、「現在の緊急事態は、景気促進のためにGoToトラベルキャンペーンや東京五輪開催などの政策を軽率に打ち出したため、再び悪化した」と話した。風俗やレジャー業にも必要な制限が設けられていない。メディアの報道によると、沖縄のプロ野球チーム・琉球ブルーオーシャンズで15人の選手とコーチが感染し、調査で、彼らが九州での試合期間に規則を破り、接待を伴う夜の店に行っていたことがわかった。


 緊急事態宣言を発出しても、政府が打ち出した防疫措置にどのような効果があるのか実感がない。(作者:沖縄大学教授、築波大学環境生命学群学生)


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年8月25日

 

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで