日本は対中関係改善の重要な時機を逸するな

日本は対中関係改善の重要な時機を逸するな。あと1週間で日本の政界は「肝心要の9月」を迎える。間もなく行われる自民党総裁選と衆院解散総選挙は、日本の今後数年に渡る内政・外交政策を観察する重要な手がかりを提供する…

タグ:自民党総裁選 衆院解散 選挙 外交

発信時間:2021-08-25 15:18:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 あと1週間で日本の政界は「肝心要の9月」を迎える。間もなく行われる自民党総裁選と衆院解散総選挙は、日本の今後数年に渡る内政・外交政策を観察する重要な手がかりを提供する。日本国内の政治に関するこれら一連の重要な出来事が日中関係にどのような影響を及ぼすかも、注目の的になっている。特に2022年は中日国交正常化50周年の重要な節目だ。国際情勢の変化及び中日関係の現状について、日本のアナリストはすでに中日関係が来年「重要な関門」を迎える可能性があるとしている。大きな歴史の見地に立つと、百年の変動は中日関係に新たな要求を示しており、この関係の未来の発展に外的原動力を与えている。(筆者・陳友駿上海国際問題研究院研究員)


 2008年の国際金融危機後、国際的な政治・経済構造にはすでに深い調整、激しい駆け引きという新たな特徴が見え始めた。2020年以降の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大はそのペースをさらに上げ、さらには世界の政治・経済発展により多くの不確実性をもたらした。今日の世界経済は新型コロナウイルスと保護貿易主義などの試練に直面している。世界経済ガバナンス体制、環境ガバナンス体制、エネルギーガバナンス体制などの効果的な構造改革が待たれる。これらを背景とし、中日両国が共に所属するアジア太平洋の秩序もさまざまな試練に直面している。内部と外部の干渉要素も増え続けており、平和と安定の基本的な常態が圧力を受けている。


 アジア太平洋の一部の国は現在、戦後の地域内の「一極化」という伝統的な構造を守ろうと試みつつ、地域内及び地域外の同盟国を積極的に抱き込みいわゆる「勢力範囲」と「絶対的な優位性」を保とうとしている。この時代の発展の流れに背く行為は地域安定に大きな圧力をかけており、未来の地域安定を脅かす主な消極的要素の一つでもある。


 世界及び地域構造の深い調整を受け、中日関係の地位及び重要性は確かに、日本の一部のアナリストが述べたように改善され向上すべきだ。これは二国間、地域、世界などの各レベルと関連する。そのため中日双方、特に日本が再び長期的な視野により中日関係を観察・理解し発展させるべきだ。こうすることにより初めて、中日関係を地域安定及び経済反映の重要な支柱にできる。

 

 そこで次の2点を政策の切り口にできる。

 

 まず、日本の外交は必要な独立性と自主性を強化し、対米追順の呪いから脱却するべきだ。戦後日本の外交政策は、対米追従が最も顕著な特徴になっている。さらには日本政府を「米国の影の政府」と例える論評もあるほどだ。特に重要なのは、日本の対米外交が実際には国内の政治と深く結びついており、後者が時には前者に強く依存することで生存・延命できることだ。一般的に、日本国内の比較的弱いか、政権運営の基盤が脆弱な政権は往々にして、米国により強く依存する外交政策を採用する。これにより米国から政治の支持と「信頼」を手にし、日本国内での政権運営を延長しようとする。この常套手段は、安倍政権の後半及び菅義偉政権で特に際立っており、日本の対外政策(対中を含む)が基本的なバランスを失っている。

 

 次に、日本は早急に心と態度を正し、中国の発展を冷静的かつ客観的に見る必要がある。中日両国の経済規模の順位は2010年に「歴史的な」変化を迎え、中国が日本に変わり世界2位の経済体になった。いまや十年以上になるが、中国経済は中高速の安定成長を維持しており、日本経済は常にマイナス成長もしくは低成長の間で低迷している。経済発展の問題に本質的な改善がない。これを背景とし、2010-20年の10年間で中日の経済規模の差がさらに拡大した。中国は昨年、世界で唯一経済プラス成長を実現した主要経済体となり、GDPも初めて100兆元の大台に乗り、日本の約3倍になった。中日間の経済力の格差拡大は、日本の中国に対する「心のバランス」をさらに乱れさせている。


 ここでは特に、日本メディアの力に言及する必要がある。メディアの報道は現在も一般人の中心的な情報収集手段の一つだ。善意を持ち、真実かつ正確に国内社会に外からの情報を伝える。これは一国の大衆による公正かつ客観的な認識と判断の一助になる。それとは逆に、歪曲された一方的な情報伝達は往々にして、国内社会の認識のズレと間違い、さらには極端化を招く。この問題について、一部の日本メディア、特に右翼メディアは中国を報じる際に、必要な客観性と正確性がなく、日本人の対中問題の認識及び判断をミスリードしている。日本国内の多くの世論調査によると、一部の日本メディアのこのような手法は、日本社会の対中問題に関する心のバランスの乱れをさらに激しくしており、「排中」「反中」などの消極的なムードが強まっている。


 上述したように、現在の中日関係は多くの内的要素の干渉に直面している。しかし長期的に見ると、新時代の要求に合致する中日関係の構築という重要な命題は依然として、中長期発展に向け重要な支えと高い強靭性を提供する。これは双方、特に日本側が慎重に向き合うべき問題だ。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年8月25日

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